ここで私が言う「生命力」について述べておきます。これは東洋医学における、“気(気血)”のようなものです。東洋医学では、「気」は生命エネルギー、「血」は身体を養う血液や栄養のことをいいます。両者が調和して巡ることで、心身の健康が保たれるとされています。「気血」は「経絡(けいらく)」と言われる五臓六腑や体表を結びつけるネットワークを通して全身へ運ばれていきます。経絡は「経」と言われる縦の幹線道路と「絡」いう体を横へ向かって流れる連絡路で構成されています。そして経絡の途中には、「ツボ(経穴)」という“気血の出入り口”があります。気血の流れが悪くなったり、滞ってしまうとさまざまな病気を引き起こします。
東洋医学では、人の身体は、「気・血・水」の3要素で作られていると考えられています。その中でも「気」と「血」が特に重要と言われています。「 気」とは目に見えない生命エネルギーで、呼吸、消化、運動、精神活動など、あらゆる生命活動を支える原動力になっています。「血(けつ)」とは目に見える栄養物質のことで、主に血液を指して全身に栄養と潤いを与えます。この「気」と「血」は相互依存の関係にあって、“気は血の師、血は気の母”と言われています、言い換えると、気が血を動かして、血が気を養っているのです。この2つが不足したりバランスが悪くなると、さまざまな不調が心身に現れます。
たとえば、気が不足していると「気虚(ききょ)」になって、疲れやすくなり、息切れがして、やる気が無くなります。気の巡りが悪いと「気滞(きたい)」になって、イライラしてため息ばかり出るようになります。血が不足していると「血虚(けっきょ)」になり、顔色が悪くなって、めまいや乾燥肌になります。そして血の巡りが悪くなると「瘀血(おけつ)」になって、冷えや肩こり、シミや月経不順に悩まされます。このように全身を巡っている「気血」の状態が悪くなることで、さまざまな病気は引き起こされるのです。
この重要性は、私が感じている「生命力(エネルギー)」と同じです。若い頃は、生命力(エネルギー)は潤沢に溢れていて、体の隅々まで力強く循環しています。それが加齢や病気でその巡りが悪くなると、経穴のようなエネルギーが流れるポイントや流れの交差点に当たる場所で、エネルギーの流れが滞って全身へ行き渡らなくなります。そうすると手足の先が冷えたり痺れたりします。さらにエネルギーの量が減っていくと、植物が水が足りなくて枯れていくように、人間も徐々に枯れていくのです。このエネルギーの流れを私はいつも見ています。エネルギー循環が良好であれば、元気溌剌としている人が、エネルギー循環が悪くなると気迫が無くなっていつも疲れるようになっていくのです。肉体と生命力(エネルギー)循環の関係は、肉体と気血の関係と似ています。ただ、鍼や鍼灸・マッサージ店に掲げられている“人体の経絡図”を見ると、私が感じているエネルギーの流れとは異なります。ですから私は「気血」と、「生命力」は別物だと思っています。
そしてこの“生命力”は、人間が生まれた時から定められている寿命とともに、人の生き死を大きく左右します。医者がもし、余命を短く宣告したとしても、まだ生命力が、豊富に流れているのであれば、”すぐに死ぬ“ことはありません。逆に寿命や余命がまだあっても、生命力が枯渇してしまえば、そこで命は途絶えます。つまり私が”余命”を判断するときには、その人の「寿命」とその人の「生き方」と、その人の「生命力」を見て判断しているのです。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売(商業出版)になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方


