「眷属」という言葉は、広い意味では“血縁関係にある者たち”を指します。つまり、家族や親族と同じ意味です。ただ、私たちは「稲荷伸」の眷属としての狐や「弁財天」の眷属としての蛇など、眷属を神や霊的な存在にしたがい、その意思を伝える動物や精霊という意味で遣っています。「眷属」の語源を考えると、「眷」は、「顧みる」とか「思いやる」という意味で、「属」は「つく」「従う」という意味です。つまり、「思いを寄せる者たち」とか「従属する者たち」というニュアンスが根底にあります。“神に従属する”と言う意味から、狐や蛇は眷属と言われています。
ただ、先日は入った神社では”狛犬”の代わりに、”狛猿“が設置されていました。他にも”狛犬“の代わりに”狛狼“が置かれている神社もあります。そこで今回は眷属(神使)として信仰されている動物について調べてみました。すると、神社や神仏に仕える象徴的な動物が数多くいることがわかりました。そこでどのような神仏にどんな眷属が付いているのか、有名なものをお伝えしましょう。
まず、「狐は稲荷伸(伏見稲荷大社)の眷属で、商売繁盛・五穀豊穣・金運に有効です」「牛は、菅原道真(北野天満宮)の眷属で、学問成就・合格祈願に有効です」「猿は山王神(日吉大社)の眷属で魔除け・家内安全・開運に有効です」「蛇は弁財天・大物主神の眷属で、金運・縁結び・予知能力に有効です」「龍は出雲大社などの眷属で、運気上昇・厄除け・神迎えに有効です。「烏(八咫烏)は熊野三山の眷属で、勝運・導き・交通安全に有効です」「兎は岡崎神社・住吉大社の眷属で、 安産・子授け・飛躍に有効です」「猪は護王神社・摩利支天の眷属で、足腰健康・厄除け・無病息災に有効です」「狼は三峯神社・武蔵御嶽神社の眷属で、家内安全・盗難防止・厄除けに有効です」「狸は柳森神社の眷属で、開運・変化・勝運に有効です」「鶏は伊勢神宮の眷属で、神聖で時を告げる存在です」「亀は松尾大社の眷属で、長寿・酒造繁栄に有効です」「虎は毘沙門天・朝護孫子寺の眷属で勇猛・勝利・守護に有効です」「象は普賢菩薩の眷属で、慈悲・理知に有効です」
ここで取り上げた例は、私が調べたものの中でも半数にも満たないものです。神の使いとしての眷属は、実は数多くの動物たちが勤めているのです。神道における眷属は神の意志を伝えるメッセンジャーであり、境内に配置されれば、邪気を払い、神域を清める役割を果たしています。また、神と人間は波長が異なるために、眷属がその間を取り持つ”媒介者“の役割を果たすとも考えられています。
これが仏教になると眷属の意味は違ってきます。仏教の眷属は、たとえば「薬師如来」の「十二神将」や「千手観音」の「二十八部衆」、「不動明王」の「八大童子」「文殊菩薩」の「善財童子・優填王など」のように従者としての動物ではありません。曼荼羅や仏像群の中でも中心の尊格を囲む形で配置されて、その世界観や教義の体系を表現しています。その存在は中心となる尊格の教義を慈悲や智慧によって補完して、実践的な守護や加持を担う役割を果たしています。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売(商業出版)になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方


