第１６０３回　病気快癒（１）

　先日、難病で入院している人のご主人から、「何とか妻を助けてほしい」と頼まれました。「全身性エリトマトーデス（SLE：Systemic Lupus Erythematosus）」という病気で、自己免疫疾患の一種です。免疫システムが本来守るべき自分自身の細胞や組織を攻撃して、全身の臓器に炎症や障害を引き起こしてしまします。その結果、強い関節痛や高熱が継続することがあります。女性に多く発症する病気でこの方も４０代のお母さんです。小学生と中学生のお子さんがいますから、ご主人が「何とか完治させたい」と考えるのは当然です。今は治療法がどんどん進化して、従来のステロイド中心の治療から、より副作用の少ない分子標的薬や免疫調整薬を組み合わせた「Treat to Target（T2T）」戦略という治療を続けています。それでも奥さんの高熱は長期にわたって続いていて、一向に下がる気配がありません。このまま熱が下がらなければ命にかかわることにもなりかねません。私はご主人から連絡を受けて、すぐに状況を確認しました。

　私はガンのステージ４だった方をはじめ、命にかかわる重篤な状態の方を何人も助けてきました。中には私の力が及ばなかったり、その方の”命の限界“で救うことが出来なかった人もいます。それらの方の顔、ご家族の顔は全員覚えています。救えた方の顔よりも、助けられなかった人の顔の方が脳裏に焼き付いています。私が病気快癒の祈祷（施術）をする際に、どういう状態で行うかは大きな問題です。

　まず第１に、私を信じて「必ず良くなる」とか「良くなりたい」と思っていただくことは重要です。私はその思いを増幅していくからです。本人に知らせずに施術を行うこともありますが、少なくとも私の施術について”否定（拒絶）しないで受けてくれること“が大切です。これは除霊などでも言えることですが、施術を受けている本人が拒絶したり、否定したりしている状態では、マン

トラもパワーもスムーズに入りにくいのです。私も施術を行う以上はしっかりと結果を出して「頼んで良かった」と思っていただきたいので、家族がどれだけ勧めても本人が拒絶しているような状態のときは、申し込みをお断りしています。以前はそれでもご家族から頼まれて行っていましたが、私はとても疲れて消耗しますし、本人の状態もなかなか改善できません。つまり、その状態で施術を行ってもお互いに良いことは無いのです。目に見えない世界のことですから、なおのこと”信じる気持ち“は結果を左右します。

　次のポイントは私がどこまで本人に接近できるかです。病気快癒の祈祷（施術）は遠隔でも行うことはできます。ただし、ガンのステージ４とか、意識が朦朧としているような重篤な状態では、遠隔では弱いことは否めません。私の持つすべての力を伝えるためには、「患者さんの近くにいること」そしてできれば”患者さんに直接触れている方が”強く入ります。普通は背中に両手を当てるとか、左手を握って直接パワーを送ります。

　今回のケースでは幸いコロナはすでに収束していましたので、マスクをするだけで病室まで入ることができます。以前、コロナのころは、家族でも見舞いに病室に入ることができませんでしたから、病棟に隣接した駐車場の中でも、できる限り病室に近い場所に車を止めて、その中から念を送っていたこともありました。さらに奥さんの病室は“個室”でしたから、周囲を気にせずに体に触れることもできます。私はご主人と一緒にナースステーションへ行って、親族が見舞いに訪れたふりをしました。ご主人によると、私が霊能者であることも、奥さんを回復させるためにやってきたこと。そして病室で奥さんの左手を握りながら、パワーを送ることもすべて奥さんに話して了解を得ていました。むしろ奥さんからは「ぜひ、よろしくお願いします」と言付かっていました。つまり、今回の病気快癒の祈祷は、力をきちんと伝えられる良い条件で行うことができるのです。（２）へ続く。

２０２２年９月１日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店（アマゾン・楽天など）で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。