この問題がどうして起きたのか。私は火曜日の夜に相談者が自宅のベッドで眠っているうちに、無意識のうちに“幽体離脱”を起きたのだと思っています。幽体離脱は科学的にも起こりえることは証明されています。ただし、科学の考えは、肉体から魂が抜け出たことを認めたわけではありません。たとえば、大脳皮質の電気信号が外部の電磁波と干渉することで、“意識が身体から遊離したような感覚が生じる”とする仮説があります。また、右側の頭頂葉に電気刺激を与えると、“自分の身体を外から見ているような感覚が生じる”とする実験結果もあります。霊の波長は電気の波長に近いものですから、何かの霊的な刺激によって幽体離脱が起こる可能性はあるのです。あとは、“身体所有感(body ownership)”が乱れると、自分の意識と身体が分離したように感じるとする仮説もあります。
有名な「ラバーハンド錯覚」の実験では、被験者の手を視界から見えないところに隠します。そして机の上にゴム製の手(ラバーハンド)を置きます。次にゴム製の手と隠された本物の手に、同じタイミングで同じ部位にブラシなどでこすって同時に刺激を与えます。すると数十秒から数分で、ゴムの手が自分の手であると感じ始めます。これは“身体所有感の移動”と言われるものです。つまり、錯覚によっても、意識と身体が分離したように感じることはあります。
ただ、このような電気刺激や錯覚によるものでなくても、肉体から幽体(魂)が離れて、離れた幽体に身体が付いていくことは起こります。以前、このブログでも紹介しましたが、同じ公園の中にある1つのジャングルジムにロープをかけて3人の若い女性が首を吊って自殺をしたことがありました。それはまず初めに、恋人に浮気をされて傷ついた若い女性が、ひどく落ち込んで深夜にこの公園に来て、近くのゴミ置き場に落ちていたロープを使って首つり自殺をしました。死んだ女性の魂は、自殺という死に方をしたことや恋人に対する強い執着によってスムーズにあの世へは上がれずにこの公園にとどまりました。そんな時に同年代の女性が夜に恋人とこの公園に来て毎晩のように話をしていました。それを繰り返しているうちに、自殺した魂と若い女性は次第に同調しやすくなっていきました。そして若い女性は、やがて恋人に浮気をされて電話で大喧嘩になりました。そして二人は電話で別れることになりました。その日の夜、家の自室で寝ていた女性のところに自殺者の霊がやって来て、女性の魂と同調しました。幽体(魂)は自殺者に導かれて、公園へ向かって歩き出します。そこに女性の身体も一緒について行き、自殺者が死んだジャングルジムで同じように首を吊って自殺してしまったのです。そしてさらに同年代で同じような悩みを抱えた女性が、自殺した二人の魂に導かれて3人目の自殺者になったのです。そしてこの公園からこのジャングルジムは撤去されました。
このように幽体離脱をしたときに、離れた幽体(魂)に身体が連れられて無意識のうちに付いていくことは時々起こります。このようにして“自殺の名所”と言われる場所が形成されていくことがあるのです。今回のケースでは相談者が寝ている間に何かの刺激を受けて幽体離脱が起こりました。その幽体に身体も付いて行って知らない間に体も動いていたのです。
そして“〇〇子”については私は相談者が思っているように“過去世でご縁や因縁があった魂(霊)”だとは感じません。離れた魂に無意識に身体が付いていく状態は、如何に生活習慣を身に付けていても危険なことは言うまでもありません。その危険な時間を守るために、相談者の“守護霊”が出てきて、フォローしていたのだと思います。守護霊は自分の先祖の中で徳の高かった方が、自分の命を守るために誰にでも1体付いています。相談者の守護霊は危ない状態の相談者を守れば、意識が戻った後はもう現れてフォローする必要はありません。だから目覚めた後は出て来ることはなくなったのでしょう。
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■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方