前回のブログでは、不浄霊とコミュニケーションを持ってしまうと、そこに不浄霊とつながる道が出来てしまうため、より悪影響を受けやすくなると書きました。その具体例として自分から話しかけたり、相手の話に答えてはいけないと述べましたが、霊とは気づかずに話しかけた結果、しつこく付きまとわれることもあります。
“心霊体験”というとよく“タクシーの話”が出てきます。私に相談した人も何十年もタクシーの運転手をしていて、1度だけ、乗せたお客さんを目的地まで届けたところ、乗っていたはずのお客さんが消えていたことがあるというのです。相談者によると深夜に都心から郊外まで乗せたお客さんを下ろした後、都心の車庫へ向かっていたところ、帽子を目深にかぶった女性が道路わきで手を上げていました。行先を尋ねると、そこから30分ほどで行ける駅の名前を口にしました。本当は車庫へ戻りたかったものの、それほど遠くないのでそのお客さんを乗せました。乗せた後、その女性は何も話さないので、車内は何か気まずい雰囲気になりました。おしゃべり好きの相談者は、気さくに女性客へ話しかけます。
「今日は一日暑かったですね?」「こんな時間までお仕事ですか?」「駅へ行ってももう終電も終わっているでしょう?」
「………」
しかし、何を話しても女性客から返事はありません。そこであまりしつこくしても嫌がられると思い、その後は何も話さずに、言われた郊外の駅へ車を付けました。しかし、後ろを振り返ると、誰も乗っていなかったのです。
相談者は霊感が少しありましたから、運転中にも何となくそんな気がしながらバックミラーを確認していました。相談者は幽霊を乗せたことにショックを受けましたが、すぐに手を合わせてその霊の成仏を祈りました。そして車庫に戻ると、運転していた車両に塩をまきました。それですべては終了したはずでした。
しかし翌日、会社の近くの中華屋へお昼ご飯を食べに行くと、昨夜と同じ格好をして目深に帽子をかぶった女性がテーブル席に座っていました。しかし、相談者がその隣のテーブル席へ座ってその女性の席を見ると誰もいなかったのです。
~あれ、目の錯覚かな~
相談者は何度も目をこすりながら改めて隣のテーブル席を凝視しましたが、誰もいませんでした。
その日の夜、会社から電車で帰宅中に、相談はドアの隣に立って、何気なく外の夜景を眺めていました。すると突然、ドアのガラスに自分の後ろに立っているあの帽子を目深にかぶった女性が映っていたのです。驚いた相談者は、慌てて後ろを振り向きました。しかし、そこには誰もいません。電車の車内は何事もなく静まりかえって電車は進んで行きました。
そしてその日の夜、家でお風呂に入っていたとき、頭を洗ったあと、シャワーでシャンプーを洗い落としていました。そのとき何気なく浴室の中の鏡が目に入ると、そこにはまた帽子を目深にかぶった女性の姿が見えたのです。
そもそも相談者がこの女性の不浄霊を道端で見つけた時点で、二人の霊的波長が近いことが分かります。波長が離れていれば、相談者がこの不浄霊を認識することはありません。さらにその不浄霊をタクシーに乗せた後、自分から何度も話しかけています。それは前回話したように、“自ら不浄霊とコミュニケーションを図っていること”になります。そのため不浄霊は“相談者に付いて行けば救われる”と考えて、付きまとってきたのです。幸い相談者はすぐに私に除霊を依頼したので、私は次の日にこの霊を祓いました。それ以来、相談者がこの霊に付きまとわれることは無くなりました。(2)へ続く。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方