自分の周りで霊現象が起きているときに、こちらがそれに対応することで、霊から何かの“しっぺ返し”を食らったり、霊障が強く出ることがあります。霊の世界でも今はネットにさまざまな情報が溢れています。書籍もきちんとした内容の本も売られていますから、霊の世界を勉強しようと思えば、独学でもその知識を得ることはできます。ただ、知識を得ることと、実践で効果を出せるかどうかは別問題です。たとえば除霊で私が実際に唱えているお経やご真言・マントラは、本にも書かれていますから、それを読んで暗記すれば、霊を祓うお経を誰でも唱えることはできます。ただ、私は単にマントラを口に出して唱えるだけではなく、手で印を結んだり、心の中で曼荼羅や神仏の姿を観想しながら、不浄霊と戦っています。ですから本に「霊に対抗するご真言」とか「霊を退治するお経」など書かれていても、それを完璧に唱えたからと言って、憑依している不浄霊を退散できるわけではありません。むしろ「挑発された」と思った不浄霊が、自分の力を示すために、さらに強く攻撃してくることは良くあります。また、こちらが霊に話しかけたり、図らずもコミュニケーションを取ってしまったりすると、その霊とは確実につながりやすくなっていきます。一度、霊とつながったことでその霊と自分の間に道が出来れば、2度目3度目は霊がこちらに来ることは前よりもたやすくなります。
私は若い頃からさまざまな霊現象を受けてきました。当時は霊の世界について感じることはできても、今のように理屈立ててこの世界の仕組みを理解していませんでした。そのため霊現象を起こしている霊に対応して、却って恐い思いをしたことは何度もあります。たとえば夜になると、毎日のようにやってくる霊がいました。私は夜は寝室のドアはしっかりと閉めて寝ています。そのドアはノブを回さなければ開きません。それが霊がやってきた翌朝は、寝室のドアが毎回開いているのです。冬はドアが開いていれば室内が寒くなりますので、毎朝のようにベッドを出て、ドアを閉めに行かなければならないのです。霊がやってくることの恐さよりも、寒い中、温かい布団を出なければならない煩わしさに私は腹を立てていました。ある夜、寝室のドアが静かに開きました。そして独特の臭いがして、人の気配を感じました。いつものように霊が私の部屋にやってきたのです。私はベッドの上で体を起こして、天井へ向けて叫びました。
「何度も勝手に人の部屋に入りやがって!出ていく時ぐらいドアを閉めていけ!」
その瞬間、寝室のドアは“バタン”と大きな音を立てて閉まったのです。
似たようなケースがあります。深夜に家の外に敷いた玉砂利を踏みしめる足音がしばしば家の中まで響いていました。夜中の2時ごろにそんな音が聞こえれば誰でも気味が悪くて目を覚ましてしまいます。そして窓から顔を出して外を確認したり、時には家の外に出て家屋の周りを一周したこともあります。するといつも誰もいないのですが、玉砂利には誰かが踏みしめた跡が残っています。そこで監視カメラとセンサーライトを設置しました。ライトは時々点灯しますが、カメラには誰も写っていないのです。そんなことが続いてくると、不気味な足音には慣れてきて、恐怖心よりもイライラが募ってきます。そしてあるとき、玉砂利の音の聞こえる方へ向けて思いっきり怒鳴りました。
「勝手に人の家に入るな!うるさいだろ!」
次の瞬間、“バーン”という何かを蹴飛ばすような音がして、家の外壁に玉砂利がバチバチとぶつかったのです。翌日、音のした辺りを確認すると、その場所の玉砂利が減っていて、家の外壁には玉砂利が当たったような跡がいくつも付いていたのです。霊が敷かれていた玉砂利を家屋へ向けて蹴飛ばしたのです。(2)へ続く。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方