第１５８４回　運の良さ・悪さ

　今年も夏の甲子園大会（第107回　全国高等学校野球選手権大会）が始まりました。今年はこの時期、霊対策の依頼がぎっしり詰まっていて、今は「浄霊」が終わって「波動調整」と言う少し難しい作業を実行しています。「浄霊」も「波動調整」も1日がかりで夜も深夜も作業をしていますので、昼間に休みを取ります。昼間は食事をとったり、休憩をしながら何気なくテレビで高校野球を見ています。私の出身高校は大昔に春の選抜大会に2度出場したことはありますが、夏の大会には未だに出場した経験はありません。試合を見れば、どうしても地元の「横浜高校」や土地勘のある東京・埼玉の学校を応援しています。ただ、試合を見ると、チャンスにヒット性のライナーを弾き返したのに、打球が野手の正面を突いてアウトになることもあれば、打ち取った打球が内野手や外野手の間にポテンと落ちて、得点が入ることもあります。野球というスポーツは、もちろん練習によって力を付けることが必要ですが、運や不運によって勝敗の行方が左右することもしばしばあります。

　また、他のスポーツに目を向けても、バスケットボールもフリースローが決まるかのどうかは、シュートしたボールがわずか3センチずれるかずれないかによって分かれます。サッカーでも豪快に放ったシュートが、ゴールポストに当たってはじき返されることがあります。それも3センチの誤差によって分かれます。バレーボールでもテニスでもオンラインで得点が入ることもあれば、3センチ外に出てアウトになることもあります。私はこの3センチは“人智を越えたところ”で決められていると思っています。どれだけ正確にバットコントロールしても、シュートを放ってもこの3センチまで正確にコントロールできるものではありません。野球のグランドで言えば、ホームベースからセンターバックスクリーンまでは約120メートル、レフト・ライトの両翼までは約90メートルあります。その中で3センチで勝敗が別れるのは、人智を越えた“運”が大いに左右しています。今年の甲子園でもそのようなシーンがいくつもありました。

　だからスポーツの試合でも私に「パワーを送ってほしい」と毎年のように依頼されています。それは選手本人や親御さんからすれば、その3センチの差がこれからの選手生命や人生を左右することが数多くあるからです。夏休み期間は、高校野球は甲子園大会が開催されていますが、高校で言えば“インターハイ（全国高等学校総合体育大会））も開催されます。今年のインターハイは7月26日から8月1日の日程で広島県を中心とする中国地方5県（広島県・岡山県・鳥取県・島根県・山口県）で分散開催されました。今年も２件「試合中にパワーを送ってほしい」と依頼されましたが、霊対策の作業が続いていることと、会場が遠いためにお断りしました。以前はベンチ後方の父兄席やベンチの中に入ってパワーを送ったこともあります。高校生たちがひたむきにスポーツに取り組む姿は、私も選手たちから大いにパワーをもらいます。妙な損得勘定抜きに、全力でスポーツに取り組む姿勢は見ている私も心が洗われます。

　以前、このブログでも書きましたが、試合会場での“パワー送付”は、たまに同業の人とバッティングすることがあります。以前、関東でインターハイが行われたときに、バスケットボールの神奈川県代表の女子選手の親御さんからパワー送付を頼まれました。そのときの対戦相手は沖縄県の代表チームでした。私はベンチの中からコートの選手たちにピンポイントでパワーを送っていました。そのときに何か視線を感じて、その方向へ目をやると、相手ベンチ奥のスタンドに“ユタ”のような女性が二人並んで座っていました。その初老の女性たちとはコートを挟んで向かい合っていますから、試合中からバチバチ火花を散らしました。試合中、私は私で選手たちとは違った戦いをしていたのです。試合は神奈川県のチームの方が力がありましたので勝利しました。ただ、試合終了後にはぐったりと疲れてしばらく立ち上がれなかったことを覚えています。甲子園球場でも応援スタンドがアップで映し出されると、たまに私と同業と思われる人が、周囲の人とは違った空気を出しています。あまり知られていませんが、これは良くあることなのです。

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