自宅に入ると何か生ごみが腐ったような臭いが充満していました。この臭いは、始発電車に乗ったときに中年男性の隣で嗅いだ臭いと同じでした。

~これは偶然ではない~

 相談者は朝から今日1日の出来事を振り返りました。すると始発電車で見た中年の大男のことがどうしても頭に浮かびます。

~もしかしたらあの中年男性は生きている人間ではなくて、何かの理由で自分に付きまとっている霊ではないか~

 そんな不安にかられながらベッドに入りました。すると案の定、深夜に”金縛り“に遭いました。若い頃にはしばしば”金縛り”に遭って、それが怖くて不眠症になったこともありました。ただ、大人になってからは久しぶりです。“金縛り”は体のどこか一部でも動かすことが出来れば、その瞬間に解けます。よく”金縛り“に遭っていたころは、口角を上げたり足の指先を動かして、金縛りを脱出していました。しかし、今回はどちらも動かすことができません。全身を動かすことは無理なので、仕方なく瞼を開きました。すると目の前には始発電車で見た大男が顔を近づけて、無表情のままこちらを睨んでいます。汗臭い腐敗臭が鼻を突いて吐きそうになりました。そしてすぐに目を閉じるとそのまま朝を迎えたのです。

 ここまで来て、相談者は自分がこの霊のターゲットにされていることを悟りました。そしてすぐに私に連絡が入り、夜を迎える前に緊急の除霊を行うことになったのです。除霊では私はマントラを唱えながら、この男の霊が相談者に憑依した理由を探りました。先祖や前世など、何かの因縁が絡んで憑依してきたのか、或いはたまたま霊的な波長が合ったことでつながってきたのかです。もし、何かの印縁が絡んでいれば、緊急の除霊で一度祓っても、この霊はまた相談者に付きまとってきます。そうなるとまた日を改めて強く対処しなければこの問題は解決しません。

 幸いにしてこの男の霊と相談者の間に、因縁は何も感じませんでした。この男の霊は相談者が乗った電車(車両)に跳ねられて死んでいます。警察は“駅のホームからこの男が電車に飛び込んだ自殺”と断定しています。それはその時ホームにいた人の証言があったからです。しかし、実態は自殺ではありません。「ホームから飛び込んだ」と証言した人が、酔ってホームの端をフラフラと歩いていたこの男にぶつかったことで、ホームから転落したのです。それは故意ではありませんでしたが、証言者は自分が事故の責任を問われることを怖れて、「男が飛び込んだ」と嘘の証言をしたのです。この事故の目撃者はこの証言者だけで、ホームのカメラにもこの状況は写っていなかったため、この男は自殺をしたことにされてしまったのです。その深い悲しみと怒りは、当然、嘘の証言をした人へ向けられます。しかし、証言者とこの男の霊は、霊的な波長が離れていたために、何も災いを引き起こすことができません。ですから男の霊は現世にとどまりながら、証言者の子どもや孫が生まれてくるまで待って、子や孫の霊的な波長が合えば、一気に無念な思いを子や孫へぶつけます。そうして証言者の家を絶やしたり荒廃させて恨みを晴らそうとするのです。

 ただ、それまでの間、男の霊は現世にとどまり続けます。とどまり続けている間は、誰か波長の近い人がいれば、その人に同調することができます。そして憑依することは、ただ、宙を浮いているよりも楽なのです。だから何の理由(原因)が無くても、霊的な波長が合うことで“憑依”ということが起こります。霊の憑依とは、自分も先祖も何も悪いことをしていなくても、霊的な波長が合えば不浄霊は誰かに乗ってくるのです。そして誰かに憑依しながら恨みのターゲットが現れることを待ち続けるのです。そして憑依された人は、体調不良やタイミングのずれなど、憑依されたことで人生の流れを悪くしてしまいます。

 今回は相談者が乗った電車はホームから転落して死んだ男を跳ねて死亡させた車両です。ですから男の霊は死んだ後もこの車両に乗りながら、自分が憑依できる人間が乗ってくるのを待っていたのです。迷惑な話ですが、霊の憑依とはそもそも理不尽に行われるものなのです。

 

 

2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。

 

霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法

 

■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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