先日、電話でお話しした男性は、最近になって町中でこちらに背を向けて立っている人を「しばしば見かける」と話していました。何か人の視線を感じて振り向いたり、その方向へ目をやるといつも誰かが立っているというのです。それは老若男女さまざまな人がいて、服装もスーツだったりカジュアルだったりします。ただ、気になってその人の姿をしばらく追いかけていても一度もその顔を見たことはありません。ビルや電柱の影から何か意味あり気に後姿を見せているだけで、時間経つとどこかへ消えているのです。そこで一度はその正体を見極めようとして、その場所へ走り寄って確認しましたが、すでにそこには誰もいません。ただ、その場所の周囲には生ごみのような嫌な臭いが立ち込めていました。そんなことが何度も続いたので、気になって私に相談してきたのです。
「シュンさん、この人たちは生きている人間ですか?それとも霊ですか?」
おもむろに尋ねたこの人に私は状況を訊きました。この人は1年前に初めて除霊をした後、3か月前にも除霊をしていたのです。
「除霊をしたときにもお話ししましたが、人の霊的な間口は霊体験をするごとに広がっていきます。ですからあなたの霊的な間口は、1年前よりも今の方が広くなっています。霊的な間口が広くなるということは、霊的には敏感になるということです。霊的な間口が広くなってきて最近、何度も自分の近くで人影を見るようになったということは、それは生きている人間ではなくて、霊だと考えて良いと思います。不浄霊に憑依されるとその霊が死んだときの状態が、憑依した人に移ります。事故で右手を切断されて死んだ霊が憑けば、自分の右手が動かなくなります。たとえば死後、何日間も発見されずに放置されたとすれば、遺体は次第に腐っていきます。ですからその霊には”霊臭“と言って腐敗臭がします。あなたが後姿を見た場所へ駆けつけて”生ごみのような嫌な臭い“を嗅いだのは、霊臭と考えて良いでしょう」
「やはりそうでしたか、でも顔を見せないで後ろ姿だけを私に見せているのはどうしてでしょうか?」
相談者は私の話を聞き終わるとすぐに尋ねました。
「それは今、あなたの霊的な間口は広がっている”過程“にあるからです。霊の見え方、感じ方は、人によって異なります。私の場合は、最初はその存在を感じましたが、ハッキリと見ることはできませんでした。それがモヤモヤとした煙のようなものが見えるようになり、それが人の形のように見えるようになって、やがて目や鼻や口が見えてきて人間の霊だと気づきました。ですから1年前に霊の憑依を受けてから霊的な間口が広がってきていると考えると、やがて後ろ姿の霊は、ゆっくりと振り向いて死んだときの血だらけの顔を見せてきたり、いきなり顔が目の前に現れるようになってあなたを驚かせるようになっていくでしょう」
「………それは怖いですね、不浄霊の顔なんて見たくないですし、霊障を受けるのも御免です。今から何か手は打てないのでしょうか?」
その人はそう言うと不安気に私に尋ねました。(2)へ続く。
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■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方