この女性は気になって、まずは事故物件の情報が載っているサイトを確認してみました。すると確かにこのマンションで2年前に女性が屋上から飛び降りて死んでいました。それからは深夜の音の正体が判明したことで、さらにこの音が気になるようになっていったのです。一度、死んだこの女性の悲惨な状況を見ていますから、また彼女を見ればそれが目に焼き付くのは分かっています。それでも気になった女性は、ある日、ついに爆音の聞こえる時間に、カーテンを開けて窓の外を凝視してしまったのです。するとその瞬間を待っていたように、頭を下へ向けた白い服を着ている女性が、上から地面へ向けて落下していきました。そしてこの女性の部屋を通過するときに、真っ赤に充血した目で、室内にいる女性を思いっきり睨みつけたのです。その瞬間、しっかりと二人の目は合ってしまいました。

 その後のことをこの女性はよく覚えていません。気が付くとひどい吐き気に襲われて、ベッドの中で目を覚ましました。すぐにトイレで嘔吐しました。そして洗面所で鏡を見ると、まるで何日間も食事をしていない人のように、頬はこけてげっそりと痩せていたのです。たった一晩のできごとなのに、こんなにも体が変わってしまったのです。そしてそれから体調はまったく回復することなく、会社へも行けなくなり、堪えきれずに人づてに私のことを聞いて連絡してきたのです。私から見るとこの女性も自殺した霊にしっかりと憑依されていました。年齢も容姿も近く、霊的な波長も近かったのでガッチリと憑かれていました。しかも最初にこの自殺者の霊を見て憑かれて、さらに2度目に目が合った瞬間に深いところまで刺さり、影響が大きくなったのです。

 私は自分と波長の近い霊は、“生きている人間と見間違えるように”ハッキリと見えます。その中で目が合ってドキッとした瞬間は何度もあります。以前、車を運転して中央高速を東京へ向かって走っていました。曇り空でしたが雨は降っていません。視界は良好です。道路の左側には山が迫って道はクネクネとカーブしていました。そのとき前方左側の山の中からいきなり人が飛び出してきたのです。その人は山を駆け下りて道路に出た後、一気に追い越し車線まで走ると、急に体を右へ向けて正面から私の車へ突進してきたのです。私は咄嗟にハンドルを左に切って急ブレーキをかけました。車はスピードが出ていたのでスリップして横滑りしました。上手くハンドルを当てて路側帯で止まりましたが、道路わきの山の斜面に激突する寸前で肝を冷やしました。

 私は車内で呼吸を整えた後、ドアミラーとルームミラーを確認しました。しかし誰も映ってはいません。“もしかしたら轢いてしまったのではないか”そう思って車を出て周囲を見回しました。しかし、車に轢かれた死体も生きている人間も誰も見当たりません。車の正面からこちらに向かってきたのは、生きている人間ではなく、“霊”だったのです。思えばこのときこちらに突進してきた人は、現代人とは違う質素な着物を着ていました。それは山の中で何かの作業をしている古い時代の“人夫”のように見えました。作業中に何かの事故でこの辺りで命を落とした人でしょうか。私に救いを求めて出てきたのでしょうか。私は車を路側帯に止めて、供養のお経を一通り唱えてこの場を離れました。このときこの人夫の霊と目が合っていて、口元が笑っていた顔は今でも覚えています。このように“目が合う”ことによって、霊とつながることは多くあります。死を前にした人も死んだ後の霊も、目を合わせることはくれぐれも慎重にした方が良いのです。

 

 

【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。

 

霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法

 

■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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