第１３７９回　さまざまな霊障（３）

　霊障は五感のすべてに出ます。そして今まで臭いや音に出る時の状況について書いてきました。今回は「視覚」に出た時の苦痛について書いていきます。皆さんも霊が目に見えることの恐怖は容易に想像できると思います。霊の影響は“その霊が死んだときの状況が投影される”とお伝えしました。ですから霊が目に見える時、その霊が死んだときの状態で出てくることが多いのです。たとえば戦地で戦って目の前で爆弾が破裂していれば、顔の半分が吹き飛んでいたり、顔が飛ばされた後の首の赤黒い断面が見えたり、関節があり得ない方向へねじ曲がっていたりします。徴兵によって戦地へ連れて行かれた兵隊の中には、本心は「戦場を離れて故郷へ戻りたい」と思う人も数多くいました。そうした兵士が戦地で命を落とせば、家族や命への執着は強くなりますから、自分の死を受け入れられずに現世にとどまっている魂も多くいます。戦場で亡くなった兵士の霊は、五体満足で出てくることはあまりありません。

　霊の見え方は、その人によっても出てくる霊によっても異なります。また同じ人でもその時のコンディションによって見え方が変わることもよくあります。私の場合は、子供のころは霊だとは分からずに、生きている人だと思って霊を見ていました。ですから霊体は生きている人と同じように鮮明に見えていたのです。それからしばらくすると霊を目にすることは無くなり、その分、音や臭いを感じていました。ただ、さらに成長すると、部屋の中に煙のような黒や白の塊を見るようになりました。やがてその塊は、小型犬や猫のように家の中を移動し始めます。そうするうちに煙はどんどん大きくなって人型になっていきました。その人型に色が付いて写真のような人の静止画を見るようになります。そしてついに静止画が動画になって、生きている人と同じように霊が見えるようになりました。

　そして霊体が見える時、多くの場合は嫌な形で現れます。たとえば霊的に良くないホテルに宿泊しているとき、何か嫌な予感がしています。そのため警戒はしているのですが、そのまま寝ていると“金縛り”に遭ったり廊下で足音が聞こえてきたりします。そして「これは来るな！」と思った瞬間に、目の前に“バアーッと”血まみれの顔が現れます。そして手足を思いっきり握られて搾り上げられます。体の上に乗られて私の顔に臭い息を吹きかけられたりします。ある程度の予兆はあるのですが、基本的には私を脅かすように、突然至近距離で登場してくることが多いのです。寝ているときで言えば、寝返りを打った瞬間や体を起こした瞬間に目の前に現れます。車を運転中や町中を歩いているときに、後ろを振り向いた瞬間に目の前にいることもあります。寝室や風呂場のドアを開けた瞬間に目の前に立っていたり、クローゼットのドアやタンスを開けた瞬間に中にしゃがみ込んでいたこともあります。それは何回も見ている私でもびっくりしますし、一瞬たじろぎます。ですから家や車の中には何重にも結界を張っていますし、ホテルに宿泊するときは、パワーストーンやお札類、経本は必需品です。そして簡単に室内に結界を張ってから眠ります。ホテルでは私自身が無意識のうちに近くにいる不浄霊を引き寄せてしまいますから、丸腰で寝ていたら１００％霊障に遭うことになります。自分の生活圏を離れるときは、霊的な意味で常に警戒はしていますが、それでも目の前に、いきなり死霊の姿が現れれば驚かされます。（４）へ続く。

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