第１３７２回　霊とつながるということ（１）

　私のところには不浄霊の問題で苦しんでいる方や人生を歪められてしまった方からの相談が毎日送信されてきます。肉体の痛みを伴う“霊障”はとても苦しいものですし、それが何年も何十年も続いている方は普通に人生を送ることが出来なくなってしまいます。しかし、肉体や精神に影響が及ばなくても、不浄霊によって人生を狂わされることはあります。もっとも多いのは、不浄霊によって“一瞬のタイミングを最悪なものに狂わされてしまったケース”です。そのことによって大きく人生を狂わされてしまうことはしばしばあります。

　たとえば先日、私に相談してきた方は、酒の席のトラブルで取り返しようのない大きな過ちを犯してしまいました。その日は友人４人で仕事の帰りに楽しく飲んでいた酒席でした。しかし、お酒が入ってきたことで議論はヒートアップして、ついには友人の一人と怒鳴り合いになってお店の外へ出ました。二人はつかみ合いになり、道端でケンカが始まりました。そこで相手の胸を強く押したところ、酔っぱらっていた友人は足がもつれてそのまま真後ろに倒れました。そして後頭部から地面にぶつかる時に、自動販売機の台座になっていたコンクリートの角に後頭部を強打してしまったのです。そして頭部外傷の衝撃で急性硬膜下血種を引き起こし、命はとりとめたもののそれから１０年以上経過した今でも寝たきりの状態が続いています。加害者はつかみ合いになったときに、たった一度、相手の胸を強く押しただけです。さらに胸を押されて後ろに倒れたとしても、もしその角度が少しでもずれていれば、ここまでひどい結果にはなりませんでした。たまたま最悪のタイミングでコンクリートの角に後頭部をぶつけてしまったのです。

　また、中学生の時にクラスメイトとふざけていた人も、最悪のタイミングによって大きな責任を生涯にわたって背負い込むことになりました。その人は休み時間に教室の後ろで、友人同士で“プロレスごっこ”をして遊んでいました。お互いに相手にチョップやキックや締め技をかけて面白がっていたのです。ただそのときに、“柔道の足払い”のように相手の両足を払うと、友人は背中から床に倒れ込みました。そのとき机を支えている足の部分にたまたま背中が当たってしまったのです。その結果、脊椎よりも深く脊髄を損傷してしまい、両足に麻痺が残ってしまいました。そして生涯、車いす生活を送ることになったのです。どちらのケースでも、障害物に体が当たる距離や角度が少しでもずれていれば、ここまでの障害を負うことにはなりませんでした。打ち身や青あざができる程度で済んでいれば、後になって笑い話で済まされていたかもしれません。しかし、ここまで大きな障害を負ってしまえば、笑い話では済まされません。被害者も加害者も生涯、この重大な結果を背負って生きていかなければなりません。お互いに相手を傷つける意図はなく、悪意もありません。それでも一瞬のタイミングが最悪になれば、ここまで大きな痛みを背負って生きていかなければならなくなります。この“魔が差した”ような最悪のタイミングが、不浄霊とつながったことによって引き起こされてしまうことがあるのです。

　以前、このブログで書いたかもしれません。以前、四国で起きた不幸な交通事故では、被害者は命を落とし、加害者は刑務所に収監されました。私がその現場まで行って目にした状況には、不浄霊によってこの事故が引き起こされた様子がハッキリと映っていたのです。（２）へ続く。

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