第１３７１回　昔、一緒に過ごした人

　私に恋愛や結婚について相談される人の中に、相手と自分の関係を「ソウルメイト」或いは「ツインソウル」ではないかと尋ねてくる人がいます。それは相手と初めて出会ったときから生涯の伴侶になる人と“ピンときた”ケース“や、一緒にいると”妙に懐かしさを感じる”ことからそう思ったのでしょう。ただ、実態として、二人の関係が「ソウルメイト」や「ツインソウル」であるのかどうかは、本人の思いとは異なることもしばしばあります。

　それではまず、「ソウルメイト」「ツインソウル」と同類の「ツインレイ」について、それらがどういうものなのか簡単にまとめておきます。名称も内容も似ていますので混同しやすい名前です。

　まず「ソウルメイト」ですが、これはその名の通り「soul(魂)」と「mete(仲間)」を組み合わせた言葉です。前世や過去世で自分と深いかかわりを持った相手です。たとえば戊辰戦争で、同じ敵に対して一緒に命を懸けて戦かった”戦友“であったり、河川改修の難工事を一緒にやり遂げた”仲間“だったりします。同じ目的に対して命がけで一緒に歩んできた仲間ですからそのつながりは深く、そのため輪廻転生して生まれ変わった今世でも二人は出会っています。この関係は同性も異性もありますが、人生の目的や生き方が一致している相手ですから、深いつながりはあっても恋愛関係になることはあまりありません。

　次は「ツインソウル」です。「ソウル」は魂、「ツイン」は双子を意味しますから、直訳すれば「双子の魂」ということになります。これは前世で一つであった魂が、輪廻転生の過程で分裂して別々の肉体を纏っているケースです。魂が輪廻転生するときに分裂すること自体がとても珍しいことです。ですからあまり例のないことですが、こういうケースが無いわけではありません。私からすると、この関係にある二人の霊的な波長はほぼ一致していることがほとんどです。もっと分かりやすく言うと、“同じ匂い”がする二人です。これは性格や人生観・価値観が一致しているという意味ではありません。「ツインソウル」であっても、まったく異なる生き方をしている二人はしばしばいます。また、“ツイン”と言う名前が付いていますから、「ツインソウル」は二人と思いがちですが、もっと複数に別れていることもあります。

　そしてもう一つ「ツインレイ」という言葉があります。「ツインレイ」も前世で1つだった魂が分裂したものですが、複数に割れることはありません。2つに割れた魂の片方を指します。ですから「ツインレイ」という相手は世界で唯一、一人しかいません。元々は同じ魂が2つに割れた相手方ですから、“究極の深い関係”にあります。そのため「ツインレイ」では、相手と自分に数多くの共通点があります。たとえば、生年月日・血液型・星座・ホクロの場所・性格・生まれた土地・家庭環境などが一致していることが多くあります。そして相手に対して懐かしさを感じることもあれば、自分と似すぎているために反発して、対抗心や嫉妬心を持つこともあります。

　「ソウルメイト」にしろ「ツインソウル」にしろ「ツインレイ」も過去世から深くかかわった相手になりますから、自分とパートナーの関係をこれらと一致していると思いたい方は多くいます。しかし、仮に「ツインソウル」の関係に合ったとしても、それは二人の“ご縁”や“相性”と一致しているわけではありません。ですから恋愛関係に限らず、仕事や友人関係でも、お互いが生涯仲良くつながっていけることを担保できるものではありません。そう考えると、この関係を重視する意味はあまりないように思います。恋愛関係が上手くいくのかどうかは、前世で同じ魂であったかどうかよりも、いつもお話ししているように二人の“ご縁・波長・人生観”で観た方が正確に推し量れると思います。

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