まず、一番の理由は奥さんが感じたいた通り、通勤の途中で毎日通っている“隅田川”になります。1923年に発生した「関東大震災」では、関東地方すべてと長野・山梨・静岡県に被害が及びました。死者は10万5千人と言われていますが、隅田川を跨ぐ東京の下町が、地震直後に発生した火災によって、最も大きな被害を受けました。また、太平洋戦争末期の1944年11月から東京は合計106回の空襲を受けましたが、1945年3月10日の夜間空襲では、木造建築の多い東京の下町を焼き払うために”焼夷弾“が使用されました。そして隅田川周辺の下町は焼き尽くされて9万5千人の人が一晩で亡くなったと言われています。昨日まで元気に生きていた何の罪もない人々が、突然、火災の炎に巻かれて焼け死んだのです。さらに災害や戦禍の中では、多くのご遺体は葬式や納骨など、死者をあの世へ送り出す儀式も行われていません。その迷った魂が自分の亡くなった現場周辺には溜まっています。

  私はこの家に入ったとたん、高圧的に大声を張り上げる年配の男性が頭に浮かびました。”軍事教練“です。その男性はよれよれの軍服を着て、この地域の学校や工場を回り、銃剣や竹やりを持たせて突撃させたり、木製の壁を乗り越えて走る訓練を指揮していました。当時の軍部は、米軍が日本本土に上陸した場合、全国民が一丸となって戦うために、軍人以外の学生や民間人・主婦に至るまで、退役軍人などが町内を回って”軍事教練“と呼ばれる訓練をしていました。当時の軍人が横暴で理不尽に振る舞っていたことは良く知られています。気に入らない人間や自分に従わない部下がいれば、相手が倒れるまで殴る蹴るの暴行を繰り返していました。戦時中に隅田川周辺の下町で威張り散らしていた軍事教練の教官が憑いたのですから、周りの人間はたまったものではありません。ご主人は会社に行ってもかなり乱暴に振る舞っています。ただ、それでも、会社でやりたい放題をすれば、自分がパワハラでクビになることは理解しています。ですからその不満も含めて家に帰ると奥さんに当たり散らしていたのです。私は奥さんに話しました。

 「大げさではなく、このまま進むとあなたはただではすみませんよ。ケガで済めば良いのですが、下手をすれば後々、障害が残るような大ケガをさせられる可能性もあります。霊的な対応はすぐに行いますが、それが完了するまでの間、憑いている不浄霊は敵対してさらに暴れ出します。霊を祓い終えるまで、実家でもホテルでも避難できませんか?」

奥さんは不安そうに私を見ながら尋ねました。

 「………そんなにですか。夫には自分が何をしているのか自覚はないのですか?」

私はハッキリと答えました。

「自覚はあります。霊に憑依されていると言っても目も見えていますし耳も聞こえています。ただ、自分の言動は憑依している不浄霊に制御されていますから、自分を抑えようとしても抑えることが出来ずに手が出てしまうのです。今、ご主人に憑いている不浄霊は長年そうやって生きてきた軍人なのです。そこに手加減なんてありません。ですから何かのはずみで打ち所が悪ければ、生死にかかわるような怪我を負わされる可能性だってあるのです」

 「………」

奥さんはうつむいたまま黙り込んでしまいました。(3)へ続く。

 

 

【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。

 

霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法


■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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