私はさまざまな悩みを抱えている人から毎日相談を受けています。その中でも“人間関係”に関する悩みは数多く寄せられています。この問題を解決するために、何かのアクションを起こすことが必要なケースはあります。ただ、こちらがアクションを起こせば、もし問題が解決したとしてもそのことによって相手にも自分にも傷が残ります。その結果、後にしこりを残してしまうことがあります。お互いに何のしこりも残さずに、問題を解決できればそれがベストです。そのためには時間をかけて解決することが重要になります。
ただ、切羽詰まった問題や、日に日に自分が消耗していくような状況では、時間が解決するまでゆっくりと待ち続けるゆとりはありません。人間関係の問題を解決する上で、最も良いのはお互いに相手を理解することです。相手の性格や思考パターンを理解したり、人生観・価値観を分かり合うことが出来れば、ストレスを溜めずに相手を受け止めることができます。相手の言動が自分に対する悪意から発せられたもので無いと分かるだけで、感情的な怒りや悔しさは収まります。「そういう人間なんだ」と、割り切ることが出来れば、昨日まで頭に来ていた言動もやり過ごすことができるでしょう。
しかし、自分の気持ちがその人に対して”ネガティブ“に振れているときに、それでも相手を理解するのは、簡単にできることではありません。人間には誰でも”感情“があります。それは頭で理解することとは別問題です。パワハラなどのハラスメントを受ければ誰でも腹が立ちます。その人と離れたいとは思っても、自らコミュニケーションをとろうとは思わないでしょう。それでは人間関係で問題となっている人を理解することも難しい場合にはどうしたらよいのでしょうか。それが”気持ちの切り替え“になります。
たとえば会社で今日も嫌な上司から同僚の前で、自分を蔑むような言葉をぶつけられたとします。その一言で自分が傷ついて、心が沈んでしまうことは致し方ありません。しかし今、会社を出て家に戻り、夕食を食べながらテレビを見ています。しかし、未だに気持ちは沈んだままで、怒りがふつふつと湧き上がっています。そして嫌な場面や嫌な上司の顔を思い浮かべて、また腹を立てています。
~何であの時、こう言い返さなかったのだろう。私の責任ではないのだから、そのことをもっときちんと説明すればよかったじゃないか~
こんな考えがベッドに入ってもグルグルと頭の中を駆け巡っています。そして不愉快な気持ちのまま浅い眠りについて、不愉快な気分のまま目覚めて、不愉快な気分のまま電車に乗って出勤します。そして会社ではまた上司から嫌味を言われて不快になります。こんな生活を続けていれば心も体も健康になるわけがありません。この人は会社の中でも会社の外でも一日中、嫌な上司のことで頭がいっぱいになっています。嫌な上司のことを思うたびに不快になることは分かっているのに、そこから気持ち(意識)を切り離すことができないのです。これだけストレスのかかる生活をして、しかもどこにも逃げ場がありません。このまま進めば、いずれ自分の心が折れて”鬱”になってしまうか、上司の言動にブチ切れて、社内で大爆発して取り返しがつかなくなるか、そのどちらかにしかなりません。
この人は確かに今、辛い立場にいます。そして部下をここまで苦しめる上司も最低だと思います。しかし、もし、9時に出勤して18時に退社して土日が休みであるなら、人生の半分以上の時間は、不快にならずに楽しく過ごせるのです。会社にいない平日の15時間と週末の48時間も、自分のストレスを発散して英気を養う充実した時間へ転換できるのです。この大切な時間まで灰色に染めてしまっているのは、自分の中で気持ちの切り替え(気分転換)が出来ていないからです。それでは気持ちの切り替えが苦手な人が、意識を切り替えて行くにはどうしたらよいのでしょうか。(2)へ続く。
【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方