第１５７８回　霊能力

前回のブログでは、アメリカ合衆国アリゾナ州にある「セドナ」について書きました。「セドナ」を含めて、“聖地”と言われるようなパワースポットには、世界中から強いパワーを持った神秘家や霊能者・宗教家が訪れて彼らのコミュニティーを作ります。ただ、そのコミュニティーの中ではしばしば面白いことが起こります。師匠の強いパワーが弟子へ感染していくのです。

　たとえば「仏陀」には十大弟子と言われる高名な弟子がいます。彼らは仏陀や仏陀の教えから覚醒して、それぞれが信仰の対象にもなっています。具体的には「アーナンダ」「ラーフラ」「マハーカッサパ」などです。これらの名前を聞いて“あれっ”と思われた方もいると思います。この弟子たちの名前は、「オーム真理教」が世間を騒がせていた時に、教祖の「麻原彰晃」がホーリーネーム（＝オウム真理教の出家信者に与えられた教団内での宗教名。信者があるステージに到達したと麻原が判断したときに与えられた。ちなみにアーナンダは井上嘉浩）にも使われました。それはオウム真理教は仏教の教えや仏教の世界観をまねて作られた宗教団体だったからです。また、キリスト教にも、「使徒（しと）」と呼ばれる12人の高弟がいます。イエスは福音を伝えるために12人の弟子を選んで「使徒」としました。使徒とは”神から遣わされたもの“という意味です。具体的にはシモン・ヤコブ・ヨハネ・マタイなどを指します。ただ、私から見ると、それは教祖から聞いた講話や修行によって覚醒したというよりも、同じコミュニティーの中で起居を共にしている中で、自然に開花していったように感じます。ですから仏陀やキリストのような不世出の天才でなくても、本当にスピリチュアルの能力にたけている神秘家や霊能者と共に生活している中で、師匠に匹敵するような能力を持つ弟子は必ず現れてくるのです。それはやがて仏教でいう”十大弟子“やキリスト教でいう”使徒“のような存在になっていきます。そのような事例が霊能者や神秘家たちのコミュニティーでしばしば見受けられます。

　それは私のように、仏陀やキリストにははるかに及ばない微力な霊能者の周囲でも起こります。先日、電話鑑定で話した方が、「最近、予知能力ではないですけど、何かが起こる前に胸騒ぎがしたり、起こる前にシュンさんに電話鑑定の予約を入れていることがあります。そうすると予約を入れた時には特に相談する問題が無くても、電話鑑定の時間には相談する問題が起きています」と話していました。霊の世界は時間が過去～現在～未来と時系列に進んでいません。ですから私に霊視鑑定を申し込んだ時点で、何も話す前に問題が解決していたり、逆に今のように霊視鑑定を申し込んだ後から問題が発生することもあります。

　ただ、こういう不思議な現象は、その人の霊的な間口が広くなることで起こります。霊的な感度が高くなってきたことで、霊的な問題を呼び込んでしまうことや霊障を受ける頻度も高くなります。その分、霊的な感性が研ぎ澄まされていきますので、目に見えない世界が見えたり感じたりする頻度も高くなります。しかもそれは特に何か修業をした結果ではなくて、単に私と10年以上も会ったり、話を続けてきた中で自然に訪れるのです。私と接する時間が長くなれば、その分、霊的な意味で私から刺激を受けます。霊的な間口の大きさは“渦潮の渦の直径”や“台風の雲の直径”のようなものです。大きな渦に小さな渦が何度も近づいているうちに、大きな渦のパワーをもらって小さな渦の大きさも広がっていきます。そこに“修行”や”学習“は必要ありません。

　実際、私と電話で何年間も話している中で「この人、霊的間口が広くなった」と感じるケースはしばしばあります。中にはどんどん間口が広くなって、霊的なセンスを身に付けてしまった人もいます。それは本人が望まなくてもです。そして普通のサラリーマンや主婦をしていた人が、今では霊能者として活動したり、その準備をしている人が3人ほどいます。もちろん霊能者として生計を立てていくには、霊的なセンス以外にも覚えることはいろいろあります。ただし、霊的なセンスを持っていることが霊能者になるために必須であり、今まで普通だった人がそのように開いて行くことは私から見ても驚きなのです。

【２０２２年９月１日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店（アマゾン・楽天など）で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。