よく、霊能者を目指している人や修行僧や修験者の中には、修業の一環として“苦行”を行っている人がいます。苦行とは修行の一環として行われるもので一定期間、「食事も水もとらない」とか「睡眠をとらない」とか、「一日中歩き続ける」とか「真冬に滝行をする」などいろいろあります。私も若いころには、さまざまな試行錯誤を繰り返した時代があります。自分の持っている感覚が何なのか分かりませんでしたし、それをどのように制御したらよいのかも分かりません。特に師匠もいませんし、本屋に行ってもスピリチュアルについて真面目に書かれた本もありません。「霊体」と言えば、「幽霊」と同じで、それは「四谷怪談」と同じジャンルに扱われていた時代です。ですから試行錯誤の一環として、さまざまな苦行も行いました。しかし、特に何かが見えるようになったとか、霊的感覚がコントロールできるようになったとか、プラスになるものはありませんでした。

 「仏陀」が修業時代に6年間の苦行を続けたという有名な話があります。本当に命がなくなるギリギリまで6年の長きにわたって自分を追い込みましたが、その結果「苦行では悟りは開けない」と言って、苦行をやめました。そして菩提樹の下で瞑想に入り、悟りを開いたと言われています。私と仏陀では能力は桁外れに違いますが、私にとっても苦行はまったく意味のないものでした。それは苦行は霊的に開いていない人を開かせることには有効ですが、私は生れながらにして開いている(霊的な間口は異常に広い)ので、今さら自分を苦しめても何ら変わるものは無いのです。

 前回お話ししたように、人を生死の境まで追い込む「臨死体験」は、結果として霊的なセンスを開かせることがあります。それはそこまで追い込まれたときに、人は生物として命をつなぐために、自分の持つすべての能力をフルパワーで発揮するからです。ですから苦行によって、作為的に自分を生死の境まで追い込めば、それは「臨死体験」をすることと同じ結果をもたらします。ですから修行僧や修験者が自分の持つ霊的な感覚を開こうとか、磨こうとするときに苦行は役に立つのです。ただし、それは単に“痛いとか苦しい”というレベルを越えて、死ぬか生きるかというところまで自分を追い込まなければ意味はありません。ただ、今の時代を生きる上で、霊的なセンスはほとんど必要とはされていません。ですから命の危険を冒してまで、霊的に開こうとすることは私はまったくお勧めはできません。

 「臨死体験」や「苦行」以外にも霊的な間口が開くことがあります。私は今までに延べ5万人以上の人と関わってきましたが、別のケースを何人も見てきました。それは死に匹敵するほどつらい体験をしたケースです。たとえば40年も連れ添った仲の良い夫婦がいました。二人ともまだ60代でお元気でした。夫婦は毎年一緒に旅行して楽しく老後を送るつもりでいました。しかし、ご主人が突然、事故で亡くなってしまったのです。奥さんは何の前触れもなく突然亡くなったご主人の死を受け入れることはできませんでした。悲しみの日々は半年たっても1年経ても消えることはありません。私はこの奥さんから、今後の生き方についての相談を受けていましたが、しばらくすると明らかに奥さんの霊的な間口は開いて行ったのです。奥さんにとって仲の良かったご主人の死は、臨死体験にも匹敵する深い悲しみだったのです。同じように愛する家族の「死」や「別離」、生きる支えだった夢や目標を失ったことによって霊的に開いていくケースが時々あるのです。

 

 

【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。

 

霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法

 

■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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