先日、「呪い代行業」に呪詛を依頼した人から、その後、「自分の周囲で良くないことばかり続いている」と相談を受けました。その人によると、もう10数年間も勤めている会社で、最近入ってきた上司から、ひどい“パワハラ(いじめ)”を受けているということです。そのことを会社へ訴えたいのですが、その上司がコンプライアンスを担当しているため、社内には相談する窓口がありません。私は、その人に「それでは同じようにパワハラの被害に遭っている人がいるでしょうから、その人たちと共闘して声を上げることはできませんか?被害者が何人も集まれば、会社も放っておくことはできないはずです」と答えました。しかし、その人によると、その上司のパワハラは、自分にだけ向けられていて、上司の上の人や部下にはむしろフレンドリーに接しているというのです。ですからこの上司に反感を持っている人間は、自分以外にはいないのです。毎日、ハラスメントを受けた結果、今では朝、会社へ行くために身支度を整えていると、お腹が痛くなったり眩暈がするということです。心療内科で診察を受けたところ、「この上司のことが原因で会社に行くことが大きな精神的負担になっている」と言われました。このままでは“うつ病”などになる可能性が高いので「しばらく休職した方が良い」と勧められました。しかし、大企業でもない勤め先には、しっかりとした福利厚生の制度はありません。人手不足の中で休職を願い出れば、社長にキレられて「だったらやめろ」と言われるのは見えています。そこで何とかパワハラ上司を会社から追い払うために、インターネットで見つけた「呪い代行業者」にこの上司の呪詛を依頼したのです。
相談者によると代行業者には、上司の氏名・生年月日・住所・家族の名前・生年月日、勤め先の名前・住所・本人の画像を提出するように言われました。相談者は社員の保険や年金の手続きなども行っていたため、ほとんどの情報は提供しました。代行業者によると、それから毎日“丑三つ時(午前2時~2時半)に21日間、丑三つ参り(丑の刻参り)を続けるのです。丑の刻参りは、丑の刻(午前1時から3時)に神社の御神木に、憎い相手に見立てた藁人形を五寸釘で打ち付ける古来から伝わる呪いの儀式です。その際には白装束を身にまとい、髪を振り乱して、顔には白粉を塗り、頭には五徳(鉄の輪)を逆さに被ってそこに3本のロウソクを突き立てます。そして履物は1本歯の下駄、或いは高下駄を履きます。そして胸には鏡を吊るして、神社の御神木に藁人形を打ち込むのです。これを21日間(7日間という説もあり)行うことで満願成就するのです。
ちなみに2022年5月の連休明けから、千葉県松戸市内の三日月神社や蘇羽鷹神社などの約10か所の神社の御神木にロシアのプーチン大統領の顔写真と「ウラジミール・プーチン 1952年10月7日生まれ、70歳、抹殺、祈願」と書いた紙を貼った藁人形が境内の木に打ち付けられているのが見つかりました。千葉県警松戸東署は、6月15日になって、市内に住む72歳の男を建造物侵入と器物破損の疑いで逮捕しました。動機はロシアのウクライナ侵攻に抗議したものと言われています。
さて、相談者は、代金の63万円を支払い呪詛を依頼しました。相談者の元には神社らしき場所で定められた装束を着て、丑の刻参りを行う様子を撮ったと見られる画像が、毎日1枚ずつ送信されてきました。相談者は上司の名前が貼られた藁人形に五寸釘が打たれている画像を21日間毎日見て確かに溜飲は下がりました。しかし、上司の状況に変化は何もありません。毎日元気に仕事をしています。そのことを代行業者に伝えても、「もうそろそろ命に関わるような災難に襲われますから」とそれを繰り返すばかりです。さらにこの呪詛を依頼してから、出勤前の自分自身の体調不良がさらにきつくなっていました。そして同じ時期に、自分の祖父が亡くなり、叔父さんの勤め先が倒産して、いとこがバイクの事故で入院しました。そして自分と家族の関係は悪くなり、つまらないことで毎日のように親兄弟と揉めてばかりいたのです。
~これは私が頼んだ呪詛が、逆に私に災いをもたらしているのではないか~
上司に災いが起こらないことよりも、自分の周囲が不幸になっていくことがだんだん気になるようになりました。そして上司や自分を取り巻く状況を正確に知りたくて私に相談してきたのです。(2)へ続く。
【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方