第１１４２回　桜

　３月１４日、東京都千代田区にある「靖国神社」の標本木の「ソメイヨシノ」が開花しました。実は前日の１３日も靖国神社の標本木は４輪が開花して、観測史上最速の「開花宣言」を期待したマスコミや地元の人たち約６０人が標本木の周りに集まっていました。しかし、開花宣言は標本木の「ソメイヨシノ」５～６輪が開花することで例年出されています。そのため昨日の開花宣言は見送られていたのです。ちなみに３月１４日の開花宣言は、観測史上最速だった２０２０年、２０２１年と並ぶ最速日になります。「ソメイヨシノ」は、開花宣言から満開（８分咲き）になるまで６日前後かかると言われています。ですから今年の東京地方の桜は、３月２０日ごろが見ごろになるようです。

　私が今日の開花宣言でまず思ったのは、「しまった！遅れた！」という思いです。それは何かというと、先日のブログ「鎌倉アルプス」で書いたYouTubeチャンネルの撮影のことです。建長寺の裏山の山頂は、とても気持ちの良いパワースポットで「鶴岡八幡宮」からまっすぐに伸びる“若宮大路”や相模湾を望む景色はまさに絶景です。特に桜の季節は、若宮大路の中央にある“段葛（だんかずら）が桜の回廊になりますので、ピンクに染まった一直線の若宮大路を山頂から眺める景色は素晴らしいのです。ただ、素晴らしいがゆえにこの時期の鎌倉は非常に混雑します。鎌倉は観光地ですから真冬以外は１年中混んでいます。真夏の時期は「由比ガ浜」や「材木座」は海水浴場になるので、それはそれで混雑するのです。YouTubeの撮影では、カメラへ向かって喋りますから、周囲が人でぎゅうぎゅうの中では、撮影することがはばかられます。ですから開花宣言が出される前に、撮影を済まそうと思っていたのですが、毎日の仕事に流されている中で、気が付けば”開花宣言“のニュースを見ることになりました。これではしばらくは「鎌倉アルプス」へはいけません。変な言い方ですが、”きれいな桜が散ったころ“を見計らって、出かけていこうと思います。お待たせしてしまった皆さん、どうもすみません。

私は物心ついたころからずっと霊能者をやっています。普通の仕事に就いていた時期も長くありますが、その中でも霊的な問題に向き合ったり、対応したりはずっと続けてきたのです。ですから開花した美しい桜を見上げていても、“木霊”とか“御神木”という目で眺めてしまいます。御神木と言われる木は、杉・松・クス・イチョウなど様々にあります。前回の私のYouTubeチャンネルで紹介した千葉県の「櫻木神社」には、その名の通り、桜の御神木が祀られていました。私が以前住んでいた東京都文京区にある白山には、「白山神社」という小さな神社があります。この神社の祭神は「菊理姫命（くくりひめのみこと）」「伊弉諾尊（イザナギノミコト）」「伊弉冊命（イザナミノミコト）」になります。広さはあまりありませんが、天暦２年（９４８年）に加賀の国一宮の白山神社を現在の文京区本郷へ奉勧請したのが始まりですから古い歴史を持っています。境内の中には３０００株のあじさいが群生していて、都心にある「あじさい神社」として有名です。ただ、白山神社の中にある摂末社の八幡神社は、「白旗桜」という桜が御神木になっています。この名前は、平安時代に、旗をこの木にかけて戦勝祈願したことやこの桜の花の色が、白旗のように白いことから名づけられたと言われています。美しい花を眺め、心を清々として自然の中に同化していきたいと思います。

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