私は相談者に答えました。
「私はまず、“幽体”という認識はありません。その方が言っている幽体が、“霊的な身体”を現わしているのなら、それは私の言葉では“エーテル体”と言うことになります。エーテル体は“アストラル体(精神的身体)”とともに三位一体となって肉体に重なっています。ですからその形は肉体と同じです。エーテル体の形が膨らんだり、縮んだりした姿を私は今までに見たことはありません。そして、エーテル体が光を遮断して影を作っているということは、エーテル体は“物体”ということになります。エーテル体や霊は、物体として存在しているものではありません。ですから体重もありませんし、光も遮りません。昼間に霊体が姿を現すことはよくありますが、私は一度も霊体の影を見たことはありません」
「………」
私の言葉に相談者は困惑したようにうつむいています。
「ただ、不浄霊が姿を現すときに、人を怖がらせたり、脅かすために姿かたちを変えて出てくることはよくあります。私も自分の影かと思った黒い人影が、突然異様な動きを始めて、不浄霊だと気づいたことは何度もあります」
「………それでは、私が影のように思っていたのは、私の幽体ではなく、不浄霊だということでしょうか?」
相談者は私の言葉に少し安心したように顔を上げて尋ねてきました。
「そうです。ですから次にあなたの影が異様に変形して見えた時、誰か近くにいる人に尋ねてみると良いです。“すみません、この影ですが、形が歪んでいませんか?”と。きっとあなたに言われた人は、“えっ”と言って不審な目であなたを見るはずです。それはあなた以外のほとんどの人は、あなたの影は、“ただ普通の影”にしか見えないからです。霊を見える人はごく少数しかいません。もし、あなたの影があなたの幽体ではなくて不浄霊だとすれば、同じようにその姿を見える人はほとんどいないことになります」
相談者は納得したようにうなずきながら私の話を訊いています。
「不浄霊はさまざまな形で人の前に現れます。足の動きを止めたまま、身体だけがスーッと滑るようにこちらに向かってくることがあります。四肢が欠損したまま血まみれになって姿を現すこともあります。私の目の前まで体を近づけてから、突然、首が落ちたり、目が落ちたことがあります。私を睨みつけている目が、だんだん赤く変化して、血があふれ出てきたことがあります。これらのことは、すべて私に恐怖を植え付けたり、私をこの場から退散させるために行っています」
「………」
「そしてあなたの場合は、霊感の鋭い人が霊が見えるように、影として現れている不浄霊を見ています。そして現れた不浄霊は、影の形を変化させることで、あなたに恐怖を植え付けたり、嫌な思いをさせようとしているのです」
相談者はしばらく押し黙ったあと重い口を開きました。
「それでは霊能者の〇〇先生が言うように、私の幽体を安定させる施術を受ける必要はないのですか?」
私は正面から相談者を見て、ハッキリと答えました。
「ありません。その施術がどのようなものか私は分かりません。ただ、あなたは不浄霊に憑かれていますから、それを祓うこと、つまり除霊をすることで、この問題は解決します。ちなみに私の除霊の施術代は3万円になります」
相談者は私に何度もお礼を言って帰っていきました。その表情は安堵の思いにあふれていました。
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■書名
霊界が教えてくれる
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■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方