先日、私に相談した人の家には床の間に高さ1m以上もある大きな“狸の置物”が置いてありました。これは仲良くしている親戚の叔父さんが、どこかへ旅行へ行った時のお土産です。そのタヌキは口角を上げて微笑んでいます。“笑う門には福来る”というから、縁起の良いものではないか。叔父さんはそう考えて、特に深い意味もなくこの家に置いて帰りました。相談者の父親は特に縁起をかついだり、霊の世界を信じる人ではありませんでした。だから、自分の兄弟が良かれと思って置いていった置物をそのまま床の間に飾ったのです。しかし、この置物が家に置かれてから、すぐに良くない出来事が起こり始めました。最初は父親が経営していた会社が、ちょっとしたトラブルからお得意さんに契約を打ち切られてしまいました。そんなことが3か月の間に3件も続いたのです。次は息子さんの高校受験が、志望校も滑り止めの高校もどちらも合格できずに、家から離れた高校へ通うことになりました。その結果、入学後1か月で息子さんは不登校になって家に引きこもるようになりました。そして陸上部で県代表になるような活躍をしていた娘さんが、練習中にケガをして予定していた大会へ出場することが出来なくなりました。こういった出来事の心労も重なったのか、そしてとうとうお父さんが脳梗塞で倒れてしまい、命はとりとめたもののこれから長いリハビリ生活を送らなければいけなくなりました。
悪い出来事が続くと、人はその原因を探します。その結果、相談者が思い当たったのが、叔父さんのお土産の“狸の置物”だったのです。そして相談者はこの置物の画像を撮って私に鑑定してもらうつもりでいました。しかい、画像は撮ったものの、そのまま私に連絡することもなく時間は過ぎていきました。その間、相談者は、自分の身の回りで起こる悪い出来事が、この“狸の置物”のせいだと思うと、怒りが沸き上がり我慢できなくなっていました。そして私に鑑定を依頼する前に、怒りを抑えられずに庭石にぶつけて、陶器でできたこの置物を壊してしまったのです。
そしてしばらくするとさらに悪い出来事が続きました。お父さんお会社は、お父さんが会社に出勤できなくなったことで、さらにお得意さんも社員も離れていきました。そしてもう、お金を借り入れなければ月末の社員の給料も払えません。しかも、こんな状況にもかかわらず、お父さんがいない会社を誰が引っ張って行くのか、相談者の家族と会社の役員の意見がぶつかって、先行きの目途も経たなくなってしまいました。このままでは借金が膨らむ前に会社を廃業するしかありません。不登校になった息子さんは、地元の不良グループと付き合って夜遊びをするようになりました。そして隣町の不良グループとトラブルを起こして、傷害容疑で警察に捕まってしまいました。そしてお嬢さんもケガの回復が思わしくないため、競技復帰を諦めて、部活動を退部してしまったのです。そしてお父さんも良くなりかけていた容体が悪くなって、再び入院することになりました。まるで相談者が“狸の置物”を破壊した“罰が当たった”ように、今までよりもいっそう最悪な状態になってしまったのです。そこで相談者はスマホに残っていた画像を私に送信して、今までのいきさつを私に話したのです。私は相談者に話しました。
「あなたが破壊した置物の画像を確認しました。これは工場で作られたり、陶芸家が製作したものではありません。叔父さんはこの置物を土産物店で買ってきたのではなく、神社で手に入れたはずです。そのように話はしていませんでしたか?」
相談者は思いもよらない言葉に目を丸くしました。
「いいえ、どこで買ってきたのかは何も言わず、“縁起が良いんじゃないか”とそれだけ言って家に置いていきました」
私はさらに話しました。
「この置物は確かに縁起物、つまり“開運招福”の願をかけて作られています。神社でしっかりと祈祷されています。ですから悪いことが何度か続いたとしても、本当に家の中に置いて家族が良くなるように願をかけていけば、その方向へ開けていけるだけの力のあるものでした」
「………」
私の言葉を聞いて、相談者は思わず押し黙りました。
「願いはいくらお金を積んでも手を合わせたとしても、すぐに叶うことはありません。願をかけたことによって、自分が無意識にしている選択や判断が変化して、知らず知らずのうちにそのように行動して行くようになります。その結果、願いは叶います。ですからそれまでにタイムラグが生じることが当たり前なのです」(2)へ続く。
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■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方