第１０４４回　魂のつながり（１）

　先日、私に相談された方は、自分と自分が知り合った男性の関係について、“ツインレイではないか”と尋ねてきました。確かにこの方とその男性の間には、過去世から続いている深い“ご縁”を感じました。しかし、私の見立てでは、この二人は“ツインレイ”ではなく、“ソウルメイト”と感じました。したがって回答もそのようにお答えしました。

スピリチュアルの世界では、「ソウルメイト」「ツインソウル」「ツインレイ」という言葉はしばしば出てきます。興味のある方は、インターネットで検索すれば、それぞれの意味や見分け方、事例などがさまざまに書かれています。ただし、調べれば調べるほど、その違いがあいまいで、根本的に何がどう異なるのか、ますます分からなくなると思います。それはネットのサイトでは、“霊能者”と言われるたくさんの人が、勝手に自分の見解を述べています。そして、ソウルメイト・ツインソウル・ツインレイの線引きが、霊能者によって異なっているため、その違いが不鮮明になってしまうのです。そしてそもそもこの3つは、どれもが前世以前の過去世からつながっている相手を指す言葉です。そのため共通点が多く分かりにくいのです。そこで今回は、私の中ではそれぞれがどう異なっているのか、明確にお伝えしたいと思います。

　まず、「ソウルメイト」でが、この関係にある二人は、過去世においても何度も出会っています。それは同性も異性もどちらもあります。ただし、mate（メイト：仲間）と言う名が付いている通り、男女の関係であっても恋愛関係になることは、ほぼありません。そして過去世においては、単に“友人とか仲間”といった親しい関係を越えたもっと強いつながりを持っていた相手です。たとえば戦時下に生まれた二人は、自分の命をかけて相手を守りながら、敵と戦い続けてきた戦友でした。或いはダムや河川の治水のための難工事で、嵐の中、二人で命がけで堤防の決壊を防いだような関係です。“親友”を越えた強いつながりで、過去世で何度も一緒に生きてきた二人が、今世でもまた出会ったのです。

　たとえば今世では素晴らしい発想を持って、アイデア商品を作り、会社を設立した社長がいたとします。その会社は20年で大企業に成長しました。一代で大企業を築いた社長の影には、まだ会社の信用が無くて資金繰りに苦労していた時代に、徹夜で走り回ってお金を工面した財務の専門家が付いていたのです。社長の発想がどれだけ独創的で優秀だったとしても、それだけではそれを商品化して世に送り出すことはできません。まだ、信用のない会社が、その商品を開発して、生産して、流通させる資金が無ければ、利益を生み出すことはできないのです。そこでまだ、満足に給料も払えなかった時代から、社長の右腕として頑張ってきた専務が、私から見ると“社長のソウルメイトであった”というケースが過去に何回もありました。つまり、今世を生きる上で自分に良い刺激やサポートを与えてくれる友人。或いは自分が横道へ逸れそうになると、ガツンと叱咤激励してくれる存在が、その人にとってのソウルメイトであることが多いのです。つまり、過去世からソウル＝魂という深い部分で、つながりを持ってきた特別な存在がソウルメイトになります。

　ソウルメイトは過去に何度も一緒に過ごした相手ですから、出会ったときに懐かしさを感じたり、幼なじみのような親しみを持つことがしばしばあります。そして深いレベルで相手のことをお互いに理解し合っていますから、相手の本音を自然に感じ取ったり、理解されることの多い相手です。夢や価値観、人生観が共通することも良くあります。そのためシンクロニシティ（共時性）が生じて、偶然に同じ時間に同じことを行っていたり、同じ場所で偶然に出会ったりすることもあります。ソウルメイトとは直接恋愛の対象になることはほとんどありませんが、運命の人との出会いに関与していたり、そのサポートによって幸せな恋愛が前進していくこともあります。人として自分が（魂が）成長していくようにそのサポート役をしてくれるのがソウルメイトなのです。（2）へ続く。

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