つい先日、除霊の予定を組んでいる方から相談されました。この方はかなり悪い不浄霊から霊障を受けています。“悪い不浄霊”とは、古くて恨みや憎しみの念が強い霊のことです。そのため眩暈と頭痛、そして喉の痛みや息苦しさに一日中苦しめられています。病院は何か所も行って、さまざまな検査を受けましたが、原因は不明です。それでもこの症状を抑えるための薬を処方されています。その薬も効いたり効かなかったりで、一向に改善する気配がみられません。そのため外出することもままならずに、寝たきりのような生活を強いられていました。
私はこの方を見て、不浄霊の影響を受けていることは明らかでしたので、今の状態を改善するためには“除霊が必要になる“と伝えました。この方自身、家の中に人の気配を感じたり、寝ているときに人の顔が出てくることが何度かありましたから、霊障を受けている自覚がありました。そのため私が除霊の話をすると、「今すぐにでも除霊をしてもらいたい」と訴えてきたのです。
ただ、私の予定を確認しましたが、あいにく”浄霊“の予定が入っていました。今回はホームページで告知していませんが、実は6月20日から6月27日の8日間の日程で”浄霊“を実行中です。そのためこの方には、除霊を行うまでしばらくお待ちいただかなければなりません。ただ、除霊の予約を入れてから、この方に出ている霊障は明らかに強いものになっていきました。痛む個所は同じでしたが、その程度がかなり強くなってきました。さらに寝ているときに、体が焼けるように熱くなったり、人が自分に馬乗りになっているような重さを感じるようになったのです。これは私が「除霊」や「浄霊」の日程を組むとしばしば起こることです。不浄霊はさまざまな理由はありますが、単純に言えば、自分の意志で人に乗っています。ですから自分の意志に反して、祓われることは望みませんし、それに抵抗してきます。霊は肉体が無いだけで生きている人間と同じように感情を持っています。”怒る“こともあれば”喜ぶ“こともあります。そして肉体がないので、どこにでも瞬時に移動することもできます。そうやって不浄霊は、自分が憑いている人が何を考えて、これから何をしようとしているのか、すべてを把握しています。不浄霊からして、自分を祓うことのできる私のような存在は、非常に腹立たしく不快に思います。ですから除霊を依頼した人と私が、これから除霊をしようとしていることが分かれば、必ずそれを妨害してくるのです。妨害の方法は依頼者や私にアクシデントを起こして、除霊が出来ないようにすることもあれば、自分が如何に強い力を持っているのかを見せつけて、私たちを黙らせようとすることもあります。その結果、「除霊」や「浄霊」の日程が決まってから、「除霊」を終了するまでの間に、依頼者や私がアクシデントに遭遇したり、不可解な現象に遭うことはよくあるのです。ですから私に「除霊」を依頼した後に、霊障が強く出ることはある意味「想定内」なのです。
ただ、霊障を受けている人からすれば、苦しい霊障は一刻も早く取り除きたいですし、少しでも軽くしたいと考えます。そのためこの方は、強くなった霊障を軽減するために、室内の4か所に”盛り塩“をしました。それもルールに則って、白い磁器製の皿を購入して、その上に天然塩を円錐形にして設置しました。場所は鬼門と裏鬼門の対角線上は避けて、東西南北に1つずつ置いたのです。これは”盛り塩“の置き方としては間違っていません。しかし、どうしたことか、「盛り塩」をしてから、この方に出ている霊障はさらにひどくなりました。顔から首にかけて皮膚がただれてしまい、皮膚科で”ステロイド剤“を処方してもらいましたが、まったく効果はありませんでした。そして寝ているときに出てくる顔は、血に染まって真っ赤に腫れあがっていたり、鬼のような形相であったりして、強くこの方を脅してきたのです。
この方は恐怖で深夜に何度も目を覚ました。そしてどうしてよいか分からずに、思わず”南無阿弥陀仏“と念仏を唱えたり、”般若心経“を唱えたりしました。すると誰かが壁を蹴飛ばしたような”ドカン“という大きな音が部屋の中に響き渡ったり、生ごみが腐ったような”腐敗臭“が部屋中に充満したりしたのです。そしてこの恐怖と痛みに耐えかねて私に連絡してきました。
「シュンさん、助けてください。霊障があまりにもきついので、盛り塩をしたり、お経を唱えたりしてみたのですが、効果が無いどころか、さらに霊障はひどくなりました。一体どうなってしまったのでしょうか」(2)へ続く