霊現象が起きる前に、さまざまな形でその予兆が現れるがあります。たとえばその場の気温が急に変化することはしばしばあります。多くの場合、気温は下がります。霊現象に遭遇する前に、“急に寒くなった”とか“夏なのに寒さで震えた”という話はよくききます。ただ、逆に“すごく蒸し暑くなった”とか、“暑くて滝のように汗が流れた”というケースもあります。霊現象が起こる前は、普通は温度が下がって寒くなります。ただ、元凶になっている霊が“燃え盛る炎の中で逃げ場を失い、熱さと恐怖の中で死んでいるような場合”は、その霊と同調した人には、亡くなった霊の状態が投影されますから、ものすごい暑さを感じることもあります。これはお酒を浴びるほど飲んで亡くなった霊に憑かれた人が、急に”アル中“のように飲まないといられなくなったり、足を切断して亡くなった霊に憑依されて、自分の足が動かなくなるようなケースと同じです。霊が死んだときの状態は、多くの場合、憑かれた人に現れるのです。
あとは、明るさが変化します。以前、
「夜のことで、元々辺りは真っ暗だったのですが、さらに暗黒のように暗くなった」
という人がいました。他にも、
「昼間なのに夜のように暗くなった」
と言う人もいました。そしてそうなった直後に、”ドカン“と霊現象に襲われるのです。他にも部屋の中に「靄が立ち込めた」と言う人。夜寝ていて、急に息苦しくなってきたら、部屋の入り口から、黒い煙が入ってきて、「火事かと思った」と言う人もいました。そしてこの靄や煙を凝視していると、中から人の顔や体が現れるのです。それが歩いて自分に近寄ってくることもありますが、全身が”画像のように硬直したまま、手足や指一本動かさずに、“ググググッ”と自分に迫ってくることもあります。
他にも一人暮らしのワンルームマンションに帰宅したら、フロアリングが水を撒いたように濡れていたという人もいます。そして、その部屋のベッドで寝ていると、急に金縛りに遭って、室内が白い靄に覆われた後、“全身びしょ濡れの女性が室内に現れた”と言うのです。あとは夜、寝ているときに、部屋の中に“排気ガスの臭いが立ち込めた”と言う人がいます。そのあと、バスや大型車などの“車のエンジン音が聞こえた”という人もいます。また、友人に家に遊びに行ったときに、深夜に“踏切のカンカンという音が響いた”と言う人もいました。そして踏切の音が鳴りだしたときに、その音に合わせるように、室内には赤い明かりが点滅していたというのです。
マンションのフロアリングが濡れていたのは、海で溺れて亡くなった霊とつながったからです。大型車のエンジン音が聞こえた人は、大型車に轢かれて亡くなった人とつながったのです。室内に踏切の音が響いた人は、踏切に進入して自殺した霊と同調したのです。このように、霊障が起る直前に、何かの兆候が表れることは多いのです。特に、その後で起こる霊障が激しい場合は、とてもリアルで気持ちの悪い兆候が表れます。私は霊と対峙する“すべ”を持っています。ですからこうなった場合、その瞬間に両手で印を結んで、霊に対抗するマントラを唱えます。
しかし、皆さんにはその“すべ”がありません。霊の力は深夜の方が強く出るので、霊障は夜間に強く出ることが多いのです。皆さんが寝ているときにこのような現象に遭遇したときは、できるだけ早く起きて、電気をつけて室内を明るくしてください。できればその場所をすぐに離れた方が良いのですが、それができない場合は、その場の空気感を変えてください。霊障が出るときの空気は澱んでいますから、窓を開けて新鮮な空気を入れるとか(土地が霊的に問題ない場合)、エアコンをつけて空気を換えることも有効です。そこで変にお経やご真言を唱えると、やってきた不浄霊から“敵対行為”を受けたと見なされて、さらに強く霊障が出ることがあります。ですから、その“場”の空気を換えて、霊障が収まることを待つのが、リスクの少ない対処法になります。