時間が経っているはずなのに全然進んでいない。逆にウトウトして2~30秒眠ったつもりで目を覚ますと、2時間も時間が過ぎていた。ずっと眠っていたはずなのに物凄く疲れている。朝起きたら、机の上に置いていたものが動いていた。皆さんはこのような経験はないでしょうか。以前、私に相談してきた男性は、子供のころからこのような体験を繰り返してきました。そして睡眠障害を治療してくれる精神科や心療内科で治療したのですが、状況な何も変わりませんでした。最近ではそれがさらにひどくなり、朝起きた時に、パジャマのズボンの裾に泥が付いていたり、布団の中に雑草の葉が落ちていたり、室内に土足で歩いたような跡が残されていたことがあったというのです。自分ではこれらの状況について一切の記憶はありません。しかも、おかしな現象は少しずつエスカレートしているようで不安になり、私に相談してきたのです。

 

よく“夢遊病”と呼ばれる症状があります。これは小学校低学年から中学生ぐらいまでによくみられる症状で、夜中に寝ているにもかかわらず、突然、大声で叫んだり、泣きわめいたり、悲鳴を上げることもあります。そして家の中の廊下やリビングなどを歩き回ることもあります。ひどくなると洋服を着替えて出かけようとしたり、車を運転しようとするようなケースもあります。しかし、覚醒すれば自分が寝ているときにとった行動は覚えていないのです。ただ、今回、相談者のズボンの裾に泥が付いていたり、布団の中に雑草が紛れ込んでいるということは、自分が深夜に鍵のかかっていた家の外に出て、どこかを歩いてきたことになります。そのようなことが本当にあるのでしょうか。

 

私は医者ではありませんから、夢遊病の原因や治療法を詳しく理解しているわけではありません。しかし、この状況を霊的な問題としてとらえた時、こういったことは十分に起きることがあるのです。霊とつながることによって、自分の意識の上に霊の意識が乗ってきます。自分の霊的な波長と霊の波長がピタリと合ってしまうと、霊と自分がガッチリとつながってしまいます。そうなると自分の目は見えていますし、耳も聞こえているのですが、自分の言動は霊によってコントロールされます。あとで振り返ったときに自分でも“どうしてあんなことを言ってしまったのか”“何であんなことをやってしまったのか”理由の良く分からない行動を取ってしまうことがあります。ただし、この間に取った自分の行動はすべて覚えています。ドラマでよくあるように、周囲からその間の自分の行動を指摘されて“まったく覚えていない”と言うことはないのです。

 

霊と波長が合ってつながった場合、今の話とは別に短時間ですが“意識が飛ぶ”ということも起こります。これは私自身、十年前くらいまでは時々起きていたことでした。これはまさに夢遊病と同じように、霊と同調した瞬間に自分の意識が無くなります。そして覚醒したときに、自分でも「どこで何をしていたのか?」まっかく記憶にないのです。これが本人にとっては非常に恐怖を感じるのです。

~もし、意識のない間に駅のホームを歩いていて、線路に転落したらどうしよう~

~もし、意識のない間に、赤信号の横断歩道を横切って、車に轢かれたらどうしよう~

自分が記憶にない行動を取っていたということは、不安は尽きないのです。

 

しかし、何度もこんな状態を経験しましたが、結果としてホームから転落したことも、車に轢かれたこともありません。それは大人には今まで生きてきた中で、どのように行動したらよいのか、その習慣が身に付いているからです。これは頭で考えてする行動ではなく、習慣として自然に体が動くものなのです。私たちは目が見えて、耳が聞こえていれば、目の前の横断歩道の信号が赤と認識していながら、車の通っている道路を渡ることはありません。駅のホームで白線の外側は歩かないという行動は、頭で考えなくても、自然にできるものなのです。ですから記憶にない時間が流れたとしても、事故に遭遇することはないのです。(2)へ続く。

 


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