皆さん、明けましておめでとうございます。今年が皆さんにとって幸せな1年になりますことを心からお祈りいたします。今日は今年最初のブログになりますので、縁起の良い明るい話題を取り上げたいと思います。お正月の縁起の良い話題と言えば、初夢があります。そして初夢と言えば、「一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)」が良く知られています。これは江戸時代に徳川家康にあやかって領地の駿河国(静岡県中部)にちなんで作られたと言われています。駿河の国から眺める「富士山」は、すそ野が長く広がった美しい形をしています。高くて美しい富士山が夢に出てくることで、末広がりで繫栄する一年になることを願っています。また、富士山の富士は、「無事」や「不死」にかけているという見方もあります。次に「鷹」ですが、空高く舞う鷹の姿は、自由な行動力を示しています。また、「鷹」は「高」に通じて、高い志や高い可能性を感じる1年になることを暗示しています。さらに鷹が鋭い爪で獲物を掴む姿は、“チャンスを逃がさずつかみ取る”という意味につながっています。そして「茄子」は当時は駿河の国の名産と言われ、高価な野菜でした。「茄子」を「成す」にかけて、物事を成し遂げる1年になると言われています。茄子は無駄花がなく実がたくさんなることから、子孫繁栄の暗示だという考えもあるようです。

 

他にも“宝船に乗った七福神”が夢枕に立つと縁起が良いと言われています。七福神とは“夷(えびす)・大黒(だいこく)・毘沙門(びしゃもん)・弁財天(べんざいてん)・福禄寿(ふくろくじゅ)・寿老人(じゅろうじん)・布袋(ほてい)”の幸福をもたらす神様のことです。江戸時代には、庶民はこの宝船の絵を枕の下に敷いて眠っていました。最初のころの絵柄は、単に稲を積んだ船が描かれていましたが、いつしか千両箱や隠れ蓑笠、砂金袋やサンゴ、分銅などの宝物を積んだ帆船が描かれるようになりました。また、枕の下に宝船の絵を敷くだけでなく、おまじないを3回唱えてから寝たという言い伝えもあります。それは上から読んでも下から読んでも同じなので、終わりがなく良いことがずっと続く呪文と考えられていました。次の通りですので、皆さんも良い初夢が見れるように、口に出して3回唱えてみてください。

~なかきよの とおのねふりの みなめざめ なみのりふねの おとのよきかな(長き世の遠の眠りのみな目ざめ、波乗り船の音の良きかな)~

 

今、私のブログを読まれている皆さんは、1月2日なってから、このように言われても“もう初夢の時間は終わった”と思っているかもしれません。初夢は一般的には元日の夜から二日の朝にかけて見る夢と考えられています。しかし、史実を調べてみると必ずしもそうではないのです。室町時代以降の京阪地方では、節分から立春の明け方かけて見る夢と考えられていました。また、書き初めや年始回りなどの「事始め」が1月2日であることから、1月2日から3日にかけてみる夢だという説もあります。他にも、特に日にちを決めずに、“新年になってから初めて見る夢が初夢”という考え方も広がっているのです。皆さんが今夜、素敵な初夢を見られることを念じています。

 


シュンさんのホームページ ここをクリック