先日、「気が付くといつも午前2時24分に目が覚める」という方から相談を受けました。2時24分と言えばまさに“丑三つ時”になります。この時間は昔から不吉な時間とか、幽霊が出る時間などと言われてきました。具体的には丑の刻が午前1時から午前3時で、それを4分割したときの上から3つ目ですから、午前2時から午前2時30分までが丑三つ時になります。私の感覚でも深夜の時間帯は不浄霊の力が強いように感じます。この方も2時24分が丑三つ時であることは分かっています。そのため何か霊的に不吉な意味が込められているのではないかと不安になって私に相談してきたのです。

 

夜中に目が覚めた時にいつも同じ時間という経験は皆さんもあると思います。私も若いころに、深夜に目が覚めると、枕元に置いたデジタル時計がいつも3時33分を示していたことがありました。その時間にパチッと目が覚めても、特に金縛りに遭うとか霊体が侵入してくるわけではありません。ただ、一時期、毎日のようにその時間に目が覚めるような癖がついてしまったのです。私は霊視をして、この方の深夜の状況を感じ取っていきました。しかし、何度も観ましたが、霊が室内に入ってくるとか、霊障を受けている感じはしませんでした。実際、この方にしても、丑三つ時に目が覚めてしまうことは気持ちの良いものではありませんが、そうかと言って首を絞められるとか、足を掴まれるなど、身体に危害を加えられたわけではありません。ですから私はこの方に、これは霊現象ではなくて、脳の働きによって引き起こされている現象であることを説明しました。

 

私たちの脳が目覚めるとき、脳は起床時刻の3時間前にコルチゾールというステロイドホルモンを分泌して、目覚めるための準備に入ります。コルチゾールは起床の1時間前には特に大量に分泌されて脳は自然に目覚めていくのです。コルチゾールの分泌には論理的な思考が影響します。つまり、今日「私は何時に起きた」という確認作業をすると、それが脳にインプットされて、その時間に合わせて起床準備が行われてしまうのです。深夜に目が覚めた時に、その時刻を確認するような作業をしてしまうと、また同じ時刻に目が覚めたりトイレに起きたりするようになるのです。これは脳の仕組みとして機能していることなのです。ですから深夜に目が覚めたとしても、時間を見ないようにすることで、毎日のように丑三つ時に目覚めることは無くなります。時間を確認しないでまた二度寝をしていただければよいのです。

 

また、コルチゾールは論理的思考の影響を受けますから、声に出して起きる時間を何度か唱えていくと、6割ぐらいの人がその時間に目覚めることが実験の結果、わかっています。つまり、深夜に目が覚めても時間を確認しないことと、寝る前にたとえば「朝7時に起床」と何度か声に出して唱えることで、きちんと朝目覚めることができるようになります。一見すると何か霊的な問題が絡んでいるように感じることでも、実際にはそうでなこともたくさんあるのです。

 


シュンさんのホームページ ここをクリック