私は除霊や浄霊等を行うときに、印を結んでマントラを唱えます。まれにスムーズに進まずに2~3時間も唱え続けることがありますが、通常は30分~45分ぐらいで終了します。仮に40分だとしても静かにマントラを聞いている時間はとても長く感じるものです。このときに、

「どのようにして聴いていたら良いでしょうか?」

と尋ねられることがよくあります。そのとき私はいつも次のように答えています。

「かしこまって聴く必要はありません。体の力を抜いてリラックスして私が“終わりました”と言うまで聞いていてください。ただ、その際に目は閉じてください。そして頭の中に良いイメージを思い浮かべてください。それは過去にあった楽しい思い出ではなく、未来志向でこれからあなたが体験したい幸せな未来を思い描いてください。たとえば、仕事が成功して家族で熱海の温泉旅館へ泊りに出かけます。露天風呂の先には太平洋が果てしなく広がり、目の前には初島が見えています。夕日に照らされた波間は、茜色に染まってキラキラと輝いています。湯船の中で手足を伸ばすと本当に気持ちが良くて、思わず“ふ~っ”とため息が漏れます。そしてお風呂を上がって部屋に戻ると夕食が運ばれてきます。料理はお刺身の盛り合わせ、伊勢海老のお造り、和牛のステーキ、山菜の天ぷら、茶わん蒸しからは、おいしそうな湯気が漂っています。未来の出来事ですが、あたかも今さっき自分が見てきたようにリアルに思い描いてください。これは霊の話とは関係ありません。ただ、除霊のマントラを唱えている間は、その時に頭や心の中にあるものが意識の深いところに強く刻み込まれることがあります。どうせ意識に刻み込むなら、苛立ちや不安よりも、喜びや幸せな時間を埋め込んだ方が良いに決まっています。イメージを意識の深いところに落とし込むコツは、リアルに思い描くことです。今のたとえで言うなら、料理の匂いが感じられるほどリアルに思い描くことができれば、それは潜在意識に落とし込めます」

私はさらに話を続けます。

「そのときに注意しなければならないのは、その理由を考えることです。イメージを創る時に、理屈や理由を考えることはNGです。イメージは右脳で作ります。理屈とか理由は左脳で考えます。ですからこの旅行へ行く時に、“どんな理由で休みを取ったらよいのか”“旅行代はボーナスで充当した方が良いか”など、現実的な理屈を考え始めた時点で、イメージは落とし込めなくなります。何の根拠がなくても良いのです。自分が体験したい幸せな時間をリアルに思い描いて、その世界に入り込むことだけに集中してください。もし、それができると意識の底(潜在意識)に刻み込まれたイメージは、その未来が現実のものとなるように、あなたが無意識にしている選択を変えていきます。自分でも知らず知らずのうちに、その未来を実現するような選択・判断・行動を取るようになるのです。だからその未来が実現するのです」

私は除霊でマントラを唱える際に、よくこんな話をしています。

 

私の知り合いで「宇宙に願いごとをすると望みが叶う」と言っている人がいます。その人は願い事をするときに、“もう願いが叶っている未来をイメージして感謝の思いと一緒に宇宙へ飛ばします」と話しています。そのときに世界中の人たちが幸せに暮らせる世界や美しく輝いている地球をイメージすると願いが叶いやすくなるとも言っています。言葉は違いますが、自分が望む未来を現実化させるメカニズムは、私が感じていることと同じだと思いました。

 


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