霊や念の問題に目を向けると、人の無意識の領域は霊的な世界ともつながっていることに気付きます。たとえば不浄霊と同調してしまい、霊の影響を受けたとします。そうすると、その人のタイミングが悪くなって物事がスムーズに成就しなくなります。また、悪い流れがダラダラと続いてなかなか良い流れに転換できなくなります。人間関係はおのずと悪くなって孤立化へ向けて進んでいきます。これらの状況がどうして起こってしまうのか。それは霊の影響によってその人の無意識の選択が悪い方を選んでしまうからです。そして自分でも気づかないうちに(無意識に)人間関係を壊すような言動を取ったり、相手が嫌がることを言ってしまうのです。

 

先日私に相談した方は私に突然、

「シュンさん、私、知らない間に生霊とか飛ばしていないでしょうか?」

と尋ねてきました。この方には強く恨んでいる相手がいます。そして生霊は多くの場合、無意識に出しているものだからです。たとえばあなたが会社の課長からハラスメントを受けていたとします。あなたは課長に対して怒りや憎しみの感情を持つことになります。そして自分の強い恨みの念を飛ばして課長が左遷されるように願ったとします。でも、あなたが課長を憎めば憎むほど生霊は出ません。生霊を出すには、心の中に強いネガティブな思いを抱くと共に、脳の波長がα波であることが必要だからです。α波と言うのは眠りに入る前や起きた直後のリラックスした状態の時に出る脳の波長です。人を強く憎んだり恨んだりしているときは、α波とはかけ離れてしまいます。ですから強く恨めば恨むほど、生霊を飛ばすことは出来ないのです。これができる人は座禅やヨガなどをきわめて、意識的にα波を出せるように訓練した人だけです。ですから生霊(=念)は多くの場合、自分でも気づかないうちに出しているのです。相手に対して強いネガティブな思いは抱いているものの、どこかで冷めているような状態になった時に知らないうちに飛んでいるのです。

 

以前、生霊で苦しめられていた方は、数年前に仕事で知り合った方から数年たって生霊を飛ばされていました。相手の人が自分のことを強く恨んでいた時期には生霊は出ていませんでした。しかし、相手の人がたまたま仕事で出張した時、二人が数年前に関わりを持っていた町にその人は来たのです。そしてホテルに戻ってひと風呂浴びているときに、数年前の嫌な思い出がその人に蘇ってきました。そして湯船につかりながら、その時のことを思い出しているときに、無意識のうちに生霊は飛び出したのです。

 

今年の6月9日、大阪府泉佐野市にある「関西空港連絡橋」から、37歳の女性と4歳の娘が飛び降りて死亡しました。その約2時間前には、2人が住む和歌山市内の自宅から16歳の娘が心肺停止状態で発見され、病院へ搬送後に死亡が確認されました。亡くなった37歳の女性は1998年に起きた「和歌山毒物カレー事件」の林眞須美死刑囚の長女でした。つまり、16歳の娘と4歳の娘は林眞須美死刑囚の孫になります。「和歌山毒物カレー事件」では、その地区で行われた夏祭りで提供されたカレーライスに毒物が混入されて、カレーを食べた67人が急性ヒ素中毒になり、4人が亡くなっています。何の悪いことをしたわけでもなく幸せに暮らしていた人が、このような形で命を絶たれれば、その恨みは当然、強く残ります。そしてその念は、加害者や加害者が大切に思う家族に向けられてその行動に影響します。私はこのニュースを見た時に、無念の最期を遂げられた4人の方たちの思いが、無意識の領域を通して林眞須美死刑囚のお子さんやお孫さんに影響したように思えたのです。

 

以前、このブログでも紹介しましたが、2009年に発生した「島根女子短大生死体遺棄事件」でも、被疑者の男はご遺体が発見された2日後に、母親を載せて乗用車を運転中に高速道路で運転を誤って、母親と共に事故死しています。この事故でも無念の死を遂げた被害者の念が、車を運転している被疑者の無意識の領域に働きかけたように私は感じています。高速道路を走行中に自分の意識に何かが入り込んできたことでハンドル操作を誤ったと思っています。無意識の領域は霊や念と言った霊的な世界ともつながっているのです。

 


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