先日、インターネットのニュースを読んでいたところ、”呪われた踏切”という文字が目を引きました。記事によると今月３日、アメリカ・ノースカロライナ州で、１週間のうちに３人の兄弟が同じ場所で死亡するという悲劇が起こりました。地元警察の発表によると、８月３日の早朝に、警察に１本の通報が入りました。警官が現場の踏切に駆け付けると、そこには電車にはねられたパブロ・ティキラム・ウス（２９）と、弟のホセ・ティキラム・ウス（２０）の２体の遺体が横たわっていました。警察の調べによると、２人は酒に酔った状態で踏切の中にいたところ、接近してきた列車に轢かれて死亡したのでした。二人がこの踏切内で酒を飲んでいたのには理由がありました。実はこの事故の１週間前の７月２６日に二人の兄弟であるバルタザール・ティキラム・ウス（２７）が、この踏切で死亡していたのです。このとき酒に酔っていたバルタザールは、車を運転して踏切に進入しました。踏切の遮断機と警報機が作動して、電車の運転士はバルタザールの車に気付いて必死で警笛を鳴らしました。ただ、飲酒運転のバルタザールは、列車の接近に気付かずにそのまま衝突したのでした。そして今回の二人は、１週間前に亡くなった兄弟を追悼するために、事故の現場を訪れていました。現場の踏切内には二人が列車に轢かれるまで、バルタザールを弔うろうそくの火が灯されていたのです。
普通に考えれば、兄弟の死を弔うために、現場を訪れた２人が、死んだ兄弟に呼び込まれて死の世界へいざなわれたように思えます。しかしそう考えるのには疑問が残ります。兄弟の死を弔うためにろうそくを灯しにきた二人を死んだバルタザールがあの世へ引き寄せるでしょうか。少なくともこの記事を読んだ感じでは、この３兄弟は仲が良かったように思えます。自分が不慮の事故で命を落としたとしても、仲の良かった兄弟までをあの世へ連れて行こうとは思わないはずです。そうなるといったい誰が二人を呼び込んだのか。私はそもそもバルタザールの死が、この踏切にいるものに呼び込まれたように思えてなりません。
バルタザールはいかに酒に酔っているとはいえ、警報機と遮断機が作動している踏切内にずっと留まり続けているのです。しかも列車の運転士は、ぶつかる直前まで警笛を鳴らし続けています。それに気づかずに列車と衝突したというのが腑に落ちません。そして今回の二人も列車の接近にまったく気付かずに轢かれています。私は３人ともに、この踏切に入った時、警報機や警笛も気付かないほど、何か心が奪われるものに遭遇してしまったように感じました。グーグルマップで現地を確認すると、平坦で見通しの良い田舎町の踏切ですが、踏切の奥に森が見えます。私はこの森の木々の中からこちらを見つけている視線を感じました。私はこの視線の主が、踏切内に３人を呼び込み、さらにこの場に固まらせてしまった元凶になっているように思いました。
霊の影響はボーっとしているような状態の時に強く出やすいのです。お酒を飲んで意識がもうろうそしている状態は、まさに霊から見て死の世界に呼び込むには絶好な状況だったのでしょう。そして霊の影響を受けるのかどうか、それはその霊と自分の霊的な波長が合うのかどうかで決まります。親子・兄弟のように血のつながりのある人は、霊的な波長も近いことが多いのです。霊的な波長はその人の”感じ方”を司ります。ですから親子や兄弟という血縁関係のある人は感じ方が近いので仲の良い人が多いのです。そう考えるとバルタザールと二人の兄弟の波長はかなり近いと思われます。ですからバルタザールに影響を与えることのできる霊は、二人の兄弟にも影響を出すことは出来るのです。
日本でも８月１１日の午後４時過ぎに鳥取県岩美町の浦富海岸で女性が遊泳中に流されて行方不明になりました。その方は現時点でまだ見つかっていません。この海岸では昨年の夏にも水難事故があって亡くなられた方がいます。人が亡くなっている場所に近づくことは非常に危険です。その理由に霊的なものが絡んでいる場合、自分も同じように呼び込まれることがあるからです。
