実績を持たない人が自信を持つための方法はいくつかあります。まず、自信を持てない人は成功体験の回数が少ないことが多いのです。仕事でもスポーツでも、成功体験が多くあれば、それは自信につながります。逆に失敗をしたり、ミスをした嫌な思い出がたくさんあると、自信を持って本番に臨むことは出来なくなります。それではどうすればよいのか。自分で成功体験を積み上げていけば良いのです。仕事でもプライベートでも日々の暮らしの中にちょっとした目標を自ら設定してください。仕事であれば販売件数や契約本数だけでなく、無事故で1年間運転出来たとか、1年間ノークレームで接客ができたとか、身近なことで良いのです。プライベートであれば、1か月間、一度も嘘をつかないで過ごしたとか、困っている人に毎日手を貸してあげたとか、やろうと思えばできる目標で良いのです。成功体験を重ねていくことが目的ですから、ハードルはむしろ高くしないでください。自分で決めた目標をきちんと達成していくことができればこれは自信につながります。また、この際の目標は今の例のように自己完結できるものにしてください。誰か「ライバルに勝つ」などど、他人との比較の中に目標を設定すると、その人にいつも振り回されることになります。その結果、気持ちは安定しません。気持ちを安定させて自信を持つためには、目線が外ではなく自分自身(=自分の内面)へ向いていることも大切です。

 

あとは本番へ向けて、”人並を越えた努力をすること”も重要です。人並の努力は自信を生み出しませんが、それを越えると自信につながっていきます。たとえば高校の運動部が夏休みに合宿を行います。そこでは毎日10キロのランニングをしてから練習に入ります。厳しいトレーニングで全員ヘトヘトになりますが、1か月の合宿を乗り越えると選手の顔つきが変わってきます。そして本番の秋の大会が始まる時に監督は選手にこう言って励まします。

「君たちは夏の暑さの中で毎日10キロのランニングを1か月間やり抜いてきた。そんな高校生が他にいるか?そこまでやって十分に力を付けてきた。相手は強豪校だけど、同じ高校生だ。力は君たちの方が上だ。自信を持って試合に臨むように」

他の選手がやらない努力を重ねることで、実績が無くても自信を持って試合に臨むことはできます。これは仕事にも試験にも通じることです。

 

あとは常に自分を客観視することも忘れないでください。できればいつももう一人の自分が自分を見つめている目線で物事を考えてください。そうやって自分を冷静に見つめながら自分の強みと弱みをしっかりと認識してください。そして強みは伸ばして弱みは克服するように、もう一人の自分がいつも自分に語り掛けているイメージを持ってください。自信を持つためには、まずは自分を良く知ることから始まります。

 

このような意識を持って、今述べたトレーニングを積んでいくことで、実績が無くても自信を持つことは出来るようになります。そして自信を持って本番に臨めば、緊張や不安に負けずに普段通りの自分で対応することができるのです。また、本番に際して”120%の力を出して頑張る”などと言う人がいますが、これはまずうまく行きません。自分の力以上のものを出そうとするから、気持ちばかり焦って却って力が発揮できなくなります。割合の数字は100%までしかありません。普段通りの自分で臨むことを目指してください。そうやって気持ちにゆとりを持って臨めば、80%の自分で向かうつもりが逆に100%に近い自分で本番に入ることができるようになります。

 


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