アメリカ生まれの「ジェームス・ライニンガー君」は2歳の頃に毎晩のように悪夢にうなされていました。ジェームス君は夜中に突然、恐怖のあまり大声で叫んだり、苦しそうにベッドの上で暴れたりしました。驚いた両親はそのたびにジェームス君を起こして、どんな夢を見たのか尋ねました。するとジェームス君は、

「ナトマという船からコルセアという飛行機に乗って戦争へ向かった」

と答えました。それからもジェームス君が悪夢を見るたびに両親は夢の内容を尋ねていきました。その結果、ジェームス君は硫黄島で撃墜されて死んだことと、友人に「ジャック・ラーソン」という人がいたことを語ったのです。

 

ジェームス君のお父さんはこの話の真偽を調べました。すると太平洋戦争当時、「ナトマベイ」という護衛空母がアメリカ海軍にあったことが分かりました。そしてこの船には「F―4U―1D コルセア」という空母艦載機が載せられていたのです。さらに戦史を調べると、ナトマベイは太平洋戦争で、日本軍と激しい戦いのあった硫黄島の作戦に参加していました。アメリカ軍はこのときすでに硫黄島の制空権も制海権も取っていましたから、有利に戦いを進めていました。ただ空母艦載機が硫黄島に近づいたところを狙って、沈黙していた日本軍は一斉に砲撃を開始したのです。そしてアメリカの空母艦載機は何機も撃墜されたのです。そしてこの戦いで戦死したパイロットの名簿を探すとそこには「ジェームス・ヒューストン」という名前が書かれていたのです。このときジェームス・ヒューストンと友人のジャック・ラーソンは編隊を組んで硫黄島に接近していました。そのときこれまでほとんど無抵抗だった硫黄島から突然砲撃が開始されました。島に接近していた二人のコルセアは、突然のことに回避する間もなくともに撃墜されてしまったのです。ジェームズ君のお父さんが調べた戦史に書かれた当時の状況は、ジェームズ君が両親に話した夢の中の状況をピッタリと一致したのです。ジェームス・ライニンガー君は、ジェームス・ヒューストンの生まれ変わりだったのです。

 

シリアのゴラン高原に生れた3歳になる少年は、ある日突然、

「僕は殺されたんだ」

と言い始めました。母親は最初は息子の話を信じませんでした。ただ、自分が生まれた村の名前やそのときの自分の名前もはっきりと話しました。そして地図で確認したところ、確かにその場所にその名前の村がありました。母親は驚いて、その村役場に連絡を取って、息子が言った名前の人物がその村で生きていた記録があるのかどうかを調べました。すると4年前に失踪した人物が同じ名前であることが分かりました。そこで母親と息子は、息子の記憶を頼りにその村へ直接出かけました。最初、少年は自分を殺した相手の名前は憶えていませんでした。しかし、村を訪ねて前世で住んでいた家の中に入ると、記憶が詳細によみがえってきました。このとき少年が前世で住んでいた家には噂を聞いてたくさんの見物人が集まってきました。そして3歳の少年は、見物人の中の一人の男性を指さしてこう言いました。

「以前、僕はあなたの家の近くに住んでいました。あなたとはよく喧嘩をしました。そしてある時、いつものように二人で喧嘩が始まると、あなたはひどく怒り出して、斧で僕を殴って殺しました。そしてあなたは僕の遺体を近くに埋めました。僕の遺体が今、どこにあるのかもわかるよ」

大人たちは少年の言った場所を掘り返してみました。するとそこには白骨化した遺体が埋められていたのです。少年は生まれた時から額に大きな痣がありました。遺体の頭蓋骨には同じ場所に大きな損傷が残されていました。この場所を斧で殴って殺害していたのです。そして遺体の近くでは犯行に使った斧も見つかりました。ここまで証拠が揃えば、もう犯人も言い逃れは出来ません。ついに犯人は犯行を自白したのです。つまり斧で殴り殺された人物は、生まれ変わって自分の遺体を見つけだし、自分を殺した犯人も捕まえたのです。このように前世にまつわる不思議な出来事は世界各地でいくつも報告されているのです。

 


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