先日もお子さんの大事な試験へ向けて、試験時間の3時間、パワーを送ってほしいとお母さんから頼まれました。この前も別のお父さんから同様の依頼がありましたし、娘さんの病気での祈祷などもありました。長時間のパワー送付は非常に消耗しますが、その後に良い結果を耳にすれば頑張って良かったと思います。今回のお母さんは、私に依頼した後に質問をしてきました。
「シュンさんにパワーを送ってもらっている間、私は何をしたら良いでしょうか。子供のためにできることがあれば何でも言ってください」
お母さんの気持ちは良く分かります。何としても良い結果を出してほしいから私に依頼してきたのです。
私はこのお母さんにはもう10年以上前からさまざまな相談を受けています。お子さんたちもまだ赤ちゃんだったころから覚えています。ですから今回
「試験へ向けてパワーを送ってほしい」
と頼まれて、
「随分大きくなったのだなあ」
と感心しました。私からすると小さい頃から見てきたお子さんは、親戚の子供のようにいとおしく思えます。良い人生を歩んでほしいと心から思います。ですからパワー送付については自然と力が入ります。いつものように責任を持って全力で行いますから、特にお母さんにお願いしなければならないことはありません。ただ、お母さんの言葉を聞いて、少しだけ不安がよぎりました。それはお母さんの言葉とは裏腹に、心の中では不安と心配が渦巻いていることが手に取るように伝わってきたからです。
私はお母さんに一言だけ伝えました。
「試験時間中、私は全力でパワーを送りますが、お母さんはきっとお子さんのことを考えて、不安な気持ちになると思います。ただ、ポジティブなパワーを送っている私からすると、不安や心配というネガティブな思いは、パワー送付の作業にプラスにはなりません。ですから試験時間中は、お子さんがスムーズに解答を書き込み、上手く進んでいる状況だけをイメージしてください。そして試験が終わった後には、親子そろって笑顔でご馳走を食べている様子を思い浮かべてください。それでも心の中には時間が経つと、不安や心配が黒い雲のように大きく広がり始めます。そのときはその雲を良いイメージで追い払ってください。何度広がり始めてもその都度追い払ってください。不安な思いが不安な未来を呼び込むことがあります。決して心の中のネガティブに負けないでください」
お母さんは納得して大きくうなずきました。
多くの人にとって未来はどうなるか分かりません。ニュースを見れば毎日不幸な事件や事故が伝えられています。そんな刷り込みの中で生きている私たちは、心にはおのずとネガティブな思いが広がってしまいます。多くの人にとって心がフラットな状態とは、不安や心配と言ったネガティブに傾いています。それを自覚した上で、意識的にポジティブへ傾かせなければ、心は前向きにはなりません。
最近私に相談した方は、いつも過去の自分にダメ出しをしながら暮らしていました。もちろん自分の人生を振り返った時に、”いつも悔いを残さずに全力を尽くして頑張ってきた”と、胸を張って言える人は少ないでしょう。反省をすることは大切ですが、自分を否定したり、後悔ばかりしていても、それは良い未来を作りだす上で役には立ちません。そこにエネルギーを注ぐなら、次にどういったアクションを起こしたらよいのか、より良い自分を作りだすことにエネルギーを注いでください。