“とにかくやってください”
私は皆さんの相談に答えている中で、そのように感じることが多くあります。何かを始めようと思う時に万全の準備を整えて、万が一、上手くいかなかった時の保険もしっかりかけて、そこから足を踏み出そうとする人がいます。しかし、どれだけ周到な準備をしても、それによって未来に何かの保証を与えることにはなりません。それは今の時点でどれだけ準備を整えても、実行する段階になった時に状況が変ってしまうことや、一歩を踏み出してから、思いもよらない方向へ流れていくことは良くあるからです。
私は過去に「海外で暮らしたい」という方の相談を何度も受けたことがあります。私はそのたびにその方が海外で暮らしている未来があるのかどうか、またその未来が幸せな結果につながるものなのかどうかを霊視して答えました。海外での生活は日本での暮らしよりも多くのリスクを伴います。たとえばその国で事件や事故に巻き込まれて、悲惨な状況に陥っている様子が頭に浮かべば、海外での暮らしを勧めることはできません。また、国内でも言えることですが、人はそれぞれで異なる霊的な波長を持っています。土地の波動もその地域によって異なります。この波長と波動が合わないと、健康や仕事、趣味や人間関係などもスムーズに進んでいきません。よく引越しをしてから、体調不良が続いているとか、引っ越しをしてから仕事が上手く行かなくなったという人がいます。それはこの波長と波動が合わないことによって引き起こされていることがあるのです。ですからこれらの問題も踏まえた上で、その方にとって良い選択になるなら、私は背中を押します。さらにその方とその国に強いご縁を感じたり、すみやかに実行した方がスムーズに進んでいくと感じた場合、
「ともかく早くその国へ行った方が良い」
と、答えることもあります。
海外で働きながら生活しようと思う時、きちんとした手順を踏んでから出国しようとすると、非常に難しい手続きを踏まなければなりません。海外で仕事をする場合、その国の“就労ビザ”が必要になります。就労ビザを取得するためには、「その国の駐在員になれる可能性のある会社に就職する」とか、「まずは留学してからそのまま現地で就職活動をする」方法もあります。しかし、基本的には、その国で働く仕事を決めてから、渡航することになります。ただ、どこの国にも失業者がいて、多くの人が職を求めている中で、日本から来た人を採用してくれる会社はあまりありません。日本人(=外国人)であっても、採用に値する価値が認められる人材で無ければ、なかなか雇ってはくれないのです。
しかし、仮にアメリカの場合、観光や友人・知人への訪問や娯楽目的、治療目的での渡航は観光ビザによって90日間の滞在が認められています。また、VWP(=ビザ免除プログラム)参加国の国民は、アメリカ滞在が90日以内の旅行者は、ビザ申請をする必要もありません。私は過去に、
「この90日間の滞在期間中に、きっと仕事先を見つけられるようなご縁ができますから、まずは観光ビザで入国してみてください」
そう言ってさまざまな国へ送り出した方が数人います。一見、無謀に思えるようなチャレンジですが、彼ら全員が私が感じた通りのご縁を現地で見出して就労ビザ取得へつなげました。そして、現地で働きながら現地の方と結婚して幸せに暮らしている方もいます。今となっては皆さん、
「あの時、シュンさんに背中を押してもらって良かったです」
と言ってもらっています。つまり、周到な準備を整えることが必要なケースもありますが、まずは勇気と自信を持って一歩を踏み出すことによって、歯車が動き出すこともあるのです。
Just do it!
まずは考えるより、始めてください。