先日、出張鑑定でお会いした方から、次のような質問をされました。その方が、ヨガの先生という霊能者とお会いした時に、

「あなたはチャクラが閉じていて、エネルギーが弱い。それが体調不良の原因になっているので、私がチャクラを開いてあげます。チャクラを活性化させれば体調は良くなり、元気になります。その結果、人生の流れも良くなりますから、私のセミナーに通いなさい」

と言われたそうです。そのセミナーはかなり高額なものでしたので、体調不良を改善したいもののその方は迷いました。そこで私に判断をゆだねたのです。

 

もちろん、私はその霊能者という方のセミナーに参加することは勧めませんでした。それはその人の言うチャクラについての認識に疑問を感じる点が多いこと。そしてその霊能者という方が、単にお金を儲ける目的でこの方を強引に勧誘しているからです。私も除霊や浄霊を行っていますが、“行った方が良い”と分かっていても、自分から勧めることは一切ありません。あくまでも依頼を受けた時に対応しています。スピリチュアルの世界は目に見えない世界です。ですからそこにお金が発生する場合は、それくらい慎重に対処するべきだと考えています。

 

皆さんも“チャクラ”という言葉は聞いたことがあると思います。ただ、その意味を正確に知らない方が多くいます。チャクラを“経絡”のように考えている方がいます。確かにイメージは似ているところがありますが、内容はまったく異なります。経絡とは、東洋医学において、体の中の気血栄衛(=気や血や水など、人間が生きるために必要とする代謝物質)の通り道のことです。経絡の経は縦の流れを表わし、経絡の絡は横の流れのことです。この流れを良くすることで体が健康になるという考え方はチャクラに似ています。

 

チャクラはサンスクリット語で“車輪”の意味です。つまり“輪”のことを言っています。何の輪なのかというと、それはエネルギーのことです。体の中を輪のように循環して流れているエネルギーのポイント(=中枢に当たる場所)がチャクラなのです。ただ、チャクラはそれを活性化させれば良いというものではありません。チャクラを正常に機能させる上では、バランスが重要になります。チャクラがプラスに働きすぎることによって、人の体や心にネガティブな影響が出ることもあるのです。

 

チャクラは“バランスが大切”という意味では、土地の波動に似ています。土地の波動は高ければ良いというものではありません。土地の波動が高いとその影響で、そこにいる人のテンションも高くなります。ですから会社や店舗などの商用地として用いるなら、波動の高い土地は合っています。テンションが上がることでお客さんの購買意欲が高まるからです。しかし、波動の高い土地に居住用の家を建てると、そこに住む人はテンションが上がりすぎて落ち着かなくなります。何かそわそわして、元気になりすぎている状態です。その結果、よく考えもしないで高額な商品を購入することもあれば、仕事から帰った後もたびたび遊びに出かけるようになります。ですから居住用の土地は、波動が低い方が良いのです。その方が落ち着いた生活が望めるのです。同じようにチャクラもその人の状態によって、バランスを取ることが大切になります。

 

チャクラは体の中に7か所あります。チャクラは本来、人の心身に働きかけるポイントになります。しかし、第7のチャクラは他の6つのチャクラとは意味が異なります。宇宙とつながることや高次元の創造性などに働きかけるものですから、内向きに人の心身に作用するものではありません。したがって第7のチャクラを除外して、チャクラは人体に6か所あるという人もいます。それでは7か所のチャクラについて、その場所や意味、そして作用を順に説明していきましょう。(2)へ続く。