9月30日の午後4時45分ごろ、千葉県流山市東深井にある東武野田線の踏切で少年が大宮発、柏行の普通電車にはねられました。千葉県警流山署によると、少年は中学生と見られ、意識不明の状態で病院へ搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。電車の運転手は、遮断機を上げて踏切内に立ち入る少年の姿を目撃しており、自殺を図ったとみられています。この踏切は東武野田線の運河駅と江戸川台駅間にあって、9月16日にも人身事故が起きています。その事故でも男子中学生が、遮断機を持ち上げて踏切内に侵入して、電車にはねられて亡くなっているのです。

 

自殺をした人の魂は、普通に亡くなった人の魂よりも長くこの世にとどまり、スムーズにあの世へ上がることができません。現世にとどまっている魂(霊)の影響を誰が受けるのか受けないのか、それは基本的には霊の波長と近い波長を持っている人に限られます。ただ、それ以外にも霊が生きていた時に感じた思いと近い思いで心が満たされているとき、その人と同調して影響が出ることもあります。

 

たとえば公園で首つり自殺をした女子高生のご両親から、自殺の真相を知りたいと依頼されたことがあります。その女子高生は自殺をした1か月前に携帯電話で彼氏と長時間話をしていました。しかし、そこで些細なことから大喧嘩になってしまい、彼氏は

「もう別れよう」

と言って電話を切りました。彼女はこの喧嘩を一時の感情の行き違いと考えていました。ですから後日、彼氏に謝ることですぐに仲直りできると思っていました。しかし、彼の気持ちはこの時の彼女の言動によって、完全に切れていたのです。

 

喧嘩の翌日から彼女は彼に連絡を取りましたが、彼はずっと無視していました。メールも電話も手紙もすべて無視されて、彼の家の近くで彼の帰りを待っていましたが、彼女の顔を見ると彼は足早に走ってその場を離れました。そして自殺をした日、たまたま町中で見かけた彼は、女性と二人で楽しそうに話し込んでいました。それは見るからに仲むつまじい恋人同士に見えました。その二人を見て、彼女は初めて自分と彼の恋愛が終わったことを悟りました。

 

彼女は深夜に家を出て、近くの公園のジャングルジムにロープをかけて首つり自殺をしました。ただ、彼女は私から見ると自分の意思で自殺をしたいたわけではないのです。その公園では以前、別の女子高生が自殺をしていました。その女性も付き合っていた彼氏と別れることになり、そのことを悲観して命を絶っていたのです。最初に自殺をした女性と同年代の女子高生で、しかも心の中は失恋した悲しみや切なさに満ち溢れていました。つまり、年齢が近くて状況が同じで、心の中の落胆や葛藤も全く同じ状況でした。その結果、深夜、自分の部屋で寝ていた彼女は、最初に死んだ女子高生の霊に手招きされながら現場となった公園まで歩いて行ったのです。がっちりと憑依された彼女は、自殺して不浄霊となった霊に操られて自ら死を選んでいたのです。

 

私は東武野田線で起きた人身事故のニュースを見て、公園で自殺をした女子高生のことをすぐに思い出しました。この踏切で先に自殺をした男子中学生の魂は、現時点でまだその現場にとどまっています。そのとき、同じ年齢の男子中学生が、もし同じような悩みで心の中が埋め尽くされていたとすれば、二人は簡単に同調してしまう可能性があるのです。

 

以前のブログで水難事故が遭った現場やたくさんの人が亡くなっている現場には近寄らない方が良いと書きました。それはそこで死んで不浄霊となっているものがいる場合に、引き寄せられてしまうことがあるからです。霊的な波長が近ければもちろんですが、少しぐらい離れていても、状況が似ている場合に引きずられてしまうことは決して珍しいことではないのです。(2)へ続く。