先日、私に相談した方は、強い霊障を受けていました。その方の家で起きているさまざまな怪現象やその方の体調不良を聞くまでもなく、電話で話した瞬間に雑音がしばらく続いて電話は切れてしまいました。電話は折り返しかかってきましたが、今度は男性の低い声で“う~っ、う~っ”といううめき声がこだましています。霊の影響を受けている方と私が接触した時に、こういったことはしばしば起こります。
30分の電話鑑定の時間に電話が4回も5回も切れてしまい、
「これではお話ができませんね」
と言ってお互いに苦笑いをしたことがあります。それ以前に、私のスマホの呼び出し音が鳴って、応答ボタンを何度も押しているのに、通話をキャッチできないこともあります。対面の鑑定では、カーナビが誤作動して本来の住所とは全く違う場所へ誘導されてしまうことはしばしばあります。そういったケースに備えて予備で持参したポータブルナビまで、まったく別の位置を示しているのです。そこで仕方なく、派出所へ駆け込んでいく先を尋ねたところ、警官から目的地と真逆の道筋を教わったこともあります。
不浄霊の影響を強く受けているとき、その人に憑いている不浄霊は状況をすべて見ています。私と接触を図るということは、電話であれ対面であれ、いずれ自分が祓われてしまう危険を感じるのです。そういった場合、私と接触できないようにさまざまな形で妨害してきます。そして私や相談者には示威行為をして除霊を行わないように脅しをかけてきます。そうしている間に病気や事故を誘発させたり、いろいろな事情を作ってさらに除霊を先延ばしさせようとするのです。
私に相談した方も、原因不明のひどい体調不良で悩まされていました。肉体に起因して体調を崩すときは、痛むところは原因のある箇所に限定されます。たとえば肘の関節に問題のある方が、胃痛や頭痛で苦しむことはありません。肘が痛むだけです。元々胃の弱い方が暴飲暴食をすれば、すぐに胃が痛くなって苦しみますが、そこで腰が痛くなることはありません。
しかし、霊に起因して体に影響が出るときは、痛む場所がころころと変わります。膝に強い痛みを感じたと思えば、ひどい頭痛やめまいが襲ってきます。首や頭が痛くなって血圧を測ると200を優に超えていることがあります。そして物が良く見えなくなって、視力を測ったところ、0・1を切っていることもあります。気温が10度より低いのに、暑くて滝のような汗を流すことがあります。動悸が止まらなくなり、高熱が出ることもあります。ぶつけた記憶がないのに、体のあちこちが腫れていることがあります。
このように状況になると、ほとんどの人は病院へ行きます。しかし、病院へ行っても、はっきりとした原因が分からない方もいます。病院を何軒回っても、原因が分からずに、症状が改善されないと、次は心の病を疑います。ただ、医者から“心因性”と言われて、心療内科や精神科で診てもらっても原因が不明なこともあります。そうなると、今度は目に見えないもの(=不浄霊など)の影響を疑って、私のような人間に相談する人が出てきます。
霊障によって身体のさまざまな部分が痛んでいる方が、私に相談に来ました。
「シュンさん、膝は痛くて曲がらないし、体中に痣や腫れができて病院へ行ったのですが、原因は分かりませんでした。そこで霊能者のところへ行ったところ、これはご先祖の霊にかかわる問題だから、医者へ行っても治らないと言われました。だから医者の治療を受けても薬を飲んでも効果はないし、却って体の具合が悪くなるからやめなさいと言われました。本当にそうなのでしょうか」
私はその方に話しました。
「確かにあなたの体の問題は不浄霊によって引き起こされています。ですからその影響を祓わないと根本的には解決はできません。ただ、あなたが感じている体の痛みや苦しさは、病院で治療を受けたり薬を飲むことによって軽減できます。ですから、医師の指示にしたがって治療を受けることは拒否しないでください。症状が抑えられることはそれだけ楽になることですから、それは実行した方が良いのです」
私も大きな持病だけでも数か所あって、常に病院へ通って毎日、大量の薬を飲んでいます。薬によって根本的に病気が根治されることはありませんが、症状が抑えられることで、日常生活を支障なく送ることができています。よく霊能者と言われる人の中には、医学を完全に否定する人がいますが、私は医学の治療は十分に効果のあるものだと考えています。