私が町中で不浄霊と遭遇した時に、最初にする行動は“知らん顔”です。近くに来ていたり、私に目線を向けて睨んでいることを感じても、私は何も見えていない振りをしてその場をやり過ごします。その理由は私が反応することで、その不浄霊はしつこく私に付きまとってきたり、何かを要求してくることがあるからです。

 

霊は多くの人には見えません。見えなくても存在しています。そして霊には感情もあります。怒ったり悲しんだり、恨んだりするのです。つまり、多くの人には目に見えなくても、生きている人間と同じように考えて行動するのです。そして霊には肉体という物体が無い分、どこへでも瞬間移動することができます。私が九州に住んでいる方を遠隔除霊しているときに、気が付くとその霊が私の隣に座ってこちらを睨んでいることは良くあります。

 

そんな霊ですから、私がどういう人間なのか、彼らにはわかっています。自分たちの存在を認識することができるのかできないのか。自分たちを祓ったり、封じたりすることができるのかできないのか。彼らは分かっています。ですから私が知らん顔をしていても、しつこく付きまとったり、臭いをさせたりして、私に対応をさせようとします。私はそれが面倒なので気づかぬふりをしているのです。しかし、それで諦めて退散することは、めったにありません。そこで仕方なく最後はこちらも対処することになります。

 

霊は根本的には何かの因縁因果や理由が無くても霊的な波長が合えば同調します。私はご先祖の供養もしっかりとされて、誠実に人にやさしく生きている方が、ひどい霊障に苦しんでいるケースをいくつも見てきました。霊に憑かれるというと自分や先祖の生き方に何か問題があるから(=理由があるから)そうなっていると考えがちです。しかし、理由がまったく無くても霊は波長が合えばつながってくるのです。

 

そして中には何かの理由があって霊の憑依を受けているケースもあります。その場合は、霊の影響は心身に強く出ます。また、理由があって霊の影響を受けているケースでは、何度も繰り返し霊はやってきます。その理由が改善されない限り、極端に言えば生涯、付きまとって悪影響を与え続けます。ですから私が相談を受けた時も、その点は必ず確認します。たまたま旅行先で幽霊を見たとか、変な物音を聞いてしまったのか、毎晩のように怪現象が起こっているのか。それは同じ霊体験でも内容はまったく異なります。ですからたびたび家の中に入り込んでくる不浄霊に対して、こちらがまるで会話でもするように対応してしまうことは、非常に危険なことをしていることになります。

 

あとは自分のメンタルの状態が良いときには、波長が多少離れているものであれば、弾くことができます。メンタルの良い状態とは、明確な目標へ向かって日々前進している状態や人や物に対して感謝の気持ちが溢れている状態です。逆に言えば、何でも否定したり、批評批判や不満で溢れている人は、波長が多少離れているものでもつながりやすくなります。不浄霊は陰の気が出ていますから、自分の心を陰の気で満たしている人はつながりやすいのです。陰の気は自分の運気を下げるだけでなく、霊の影響も受けやすくします。逆に自分の心を常に陽の気で満たしている人は、運気も上がりますし、霊的なものの影響をブロックすることにもつながります。自分の心をどんな色に染めるのかは、自分自身で如何ようにも選択できます。明るい思いで満たされた心は、毎日無意識にしている何百という選択を良い方へ導いていきます。その結果、幸せな未来が訪れるようになっていくのです。