また、必要以上に情報を入手することは、人を迷わせるだけでなく不安にさせることがよくあります。特にテレビから入る情報は、自分でそれを選択することができません。スイッチを入れて画面が映し出されれば、それが好まない情報であっても目に飛び込んできます。その瞬間に映し出された映像は自分の思考や感情をゆり動かします。
私は目に飛び込んだショッキングな画像を見た瞬間に、その現場にタイプスリップしたように意識が飛んでしまうことがあります。悲惨な事件や事故の現場にあたかも自分が今、立たされているように、周囲の景色が動き出すのです。そして自分の感情が激しく揺さぶられたり、目に映る状況がトラウマになることがあります。さらにそこで亡くなった方がいるとき、その方と霊的な波長が合ってしまえば、その方が受けた心身の痛みや無念さが私に強くのしかかってきます。
ですから私がテレビを見るときは、できる限りニュースやドキュメンタリーは避けています。旅番組や自然の映像を見るようにしています。ニュースは自分で記事を選択できるインターネットから入手しています。
また、今はテレビを付ければ、ニュースでもワイドショーでもコロナの報道で埋め尽くされます。世界中で、そして日本でもたくさんの方々がお亡くなりになっている重大問題ですから、それを報道する意味はわかります。ただ、ニュースが映った瞬間に、毎日、感染者と死者が何人増えたと何度も聞かされるのは、正直、気持ちをネガティブにさせられます。感染者も死者も確かに増えています。このことを繰り返し報道することで、コロナの危険を広く世間に知らしめて警戒を促す効果はあるでしょう。
ただ、感染者や死者が増えている一方で、回復して病院から退院された方も増えています。感染者や死者の増加傾向も収まってきています。また、新しくワクチンが承認されたり、検査方法が改善されて多くの方が検査を受けられるようにもなりつつあります。
重苦しい世間のムードの中にも、一条の光明は確実に注がれていいます。マスコミは、どうしてもインパクトを重視して報道しますから、明るい話題よりも辛く厳しい話題を取り上げていきます。ネガティブな情報は、ネガティブな波動に満ちています。それを繰り返し刷り込まれてくると、ネガティブな波動が知らず知らずのうちに私たちの心の中に入り込んでしまいます。そうなるといつの間にか、自分の意識が悪くなり、思考が悪くなり、行動が悪くなり、自分の未来も悪いものになってしまいます。実態としてのコロナの悪影響を越えて、さらに暗い未来を自分の意識で作り上げてしまいます。
コロナは多くの方が命を落としているように大きな危険をはらんでいます。それに対しては、自分にできる最善の予防策をたてて対処していくべきでしょう。
ただ、コロナに限らず、大量に入ってくる情報に対して、それをそのまま受けいれることはせずに、まずはそれを耳に入れるべき情報なのかどうかでふるいにかけてください。それでも耳に入れたくない情報が入ってきたときには、意識をそちらへ向けずに聞き流すようにしてください。
そしてたくさんの情報に疲れた時には、情報に振り回されて自分を見失わないように、たまには情報を遮断した静かな時間を過ごすとよいです。テレビやスマホのないところへ出かけて、可能な限りそこでゆっくり過ごしてください。自分の周りにあふれている情報から離れて、川のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながら自然と同化して過ごしてください。自分の両肩にのしかかっていた大量の情報が抜けることで、身軽になった心身で、落ち着いてじっくりと人生を考えることができます。そして本来の自分に戻ることができるのです。