また、霊の関与を感じさせる痛ましい出来事がありました。弁護士や大学教授、ジャーナリストなどで作る「ブラック企業大賞実行委員会」は、今年の大賞を「三菱電機」に贈りました。三菱電機は昨年に続いて2年連続の大賞受賞になります。それは複数の社員がパワハラや過労で自殺したことなどによるものです。真面目に働いている人が自殺まで追い込まれてしまう会社とは、いったい何なのか。本人やご家族の気持ちを思うと怒りがこみ上げてきます。

 

まだ、記憶に新しい今年8月に、兵庫県尼崎市にある三菱電機の生産技術センターに勤める20代の男性が自殺をしました。この男性は今年の4月に入社して、7月から生産技術センターに配属されました。そこで自分の教育担当だった30代の上司から、毎日のように「次、同じ質問して答えられんかったら殺すからな」「お前が飛び降りるのにちょうどいい窓あるで、自殺しろ」と責められていました。兵庫県警三田署はこの男性上司を自殺教唆の疑いで書類送検しました。

 

三菱電機では2014年から2017年の3年間に、5人の社員が自殺していました。真面目に働いている社員がこれだけ自殺していても、何ら有効な手を打たず、企業の体質を変えない会社には本当に腹が立ちます。

 

実は今年自殺した新入社員が勤務していた尼崎の事業所には、同じ敷地内に「通信機製作所」という別の部署が入っています。この部署に勤めていた20代の新入社員が3年前にも自殺していたのです。しかも自殺した二人は兵庫県三田市内にある同じ社員寮に住んでいたのです。

 

霊の憑依を受けるかどうかのポイントは、因縁因果ではなく霊的波長が近いかどうかで決まります。ただ、年齢が近いとか容姿が似ているとか、同じような状況で同じように苦しんでいたりしたときに、それで波長が近いとさらにガッチリと憑かれてしまうことは良くあります。今まで優に千人を超える人を除霊してきましたが、祓った霊が乗っている人間と外面や内面が似ていることは良くあります。

 

以前、家の近くの公園にあるジャングルジムにロープをかけて首吊り自殺した若い女性のことをこのブログに書きました。このジャングルジムでは何年か前にやはり若い女性が首つり自殺をしていました。最初に自殺した方はお付き合いをしていた彼氏とケンカ別れをしてしまい、そのことでとても悩んだ末の自殺でした。後から自殺した女性も、自殺した日の夜に彼氏と電話で喧嘩をしたあとで、家を抜け出して近くの公園まで歩いて向かい、そこで自殺をしました。私から見ると最初に自殺をした女性の霊がまだ現世に留まっていて、同じ状況の女性と同調して手を引いていった様子がはっきりと見えました。

 

三菱電機の自殺でも、3年前に自殺をした当時新入社員だった20代の男性は、「5年10年やっている先輩上司から非難しかされないことに絶望しました」「家族との別れがつらいですが、人格を否定してくる三菱で〇〇(先輩の名前)と一緒に働き続ける方が辛いので私は死を選びます」「私を死に追いやった関係者には罰を受けて欲しいです」と遺書を残していました。

 

自殺をしたことだけでも容易に成仏できなくなりますが、ここまでの恨みを募らせていると、この方の魂は間違いなく今でも現世に留まっています。そして同じ社員寮で起居して、同じ敷地内で働いている同じ世代の同じ新入社員が、同じように上司を憎み恨んでいたとすれば、同調することはたやすかったのではないでしょうか。今となっては亡くなられた方の一日も早い成仏を祈らずにはいられません。