先日、私に夢について相談した方がいました。夢には自分の願望が反映されることや、デジャブのように現実に見た景色が断片的に出てくることがあります。或いは何かのお告げを受け取ったり、霊夢といわれるように、誰かから発信されたメッセージを夢の中で受信することもあります。私に相談された方もさまざまな形の夢を見ているのですが、自分に関する内容でとてもリアルに見る夢はそのまま現実化されることがほとんどだと言います。
予知夢と言われるように自分が体験する未来が夢に出てくることがあります。その中でも夢の内容と現実がピッタリと一致する場合は“正夢”と呼んでいます。
この方によれば、会ったこともないタレントが夢に出てきて自分と話していたり、まったく訪問する予定のないテレビで見た外国の景色を眺める夢にはリアリティは感じません。そのためそのような夢は自然に忘れていきますし、現実化されることもありません。
逆に昨日、会社の会議で話した内容が、会議の出席者と同じメンバーで夢に出てくるようなケースは、その通りの未来が近い将来必ず訪れるそうです。父親が病院のベッドに横たわって、兄弟と一緒に見舞いに訪れた夢を見た時、1週間後に父親は仕事場のアクシデントで2か月間入院したそうです。自分が会社の同僚と天安門広場の前で記念写真を撮っている夢を見た時は、1か月後に会社の命令で中国へ出張したそうです。この方によれば、夢という視覚の世界だけでなく、音や感触や匂いなどを夢の中でリアルに感じているようなケースもほとんど現実化されるようです。
夢は意識か無意識かといえば、無意識の中で見ています。別の言い方をすれば、顕在意識ではなく潜在意識が働いている状態で見ているのが夢です。潜在意識が自分の未来を作ることに直接関わっていることは、このブログの中で何度もお伝えしてきました。つまり、リアリティを持って潜在意識に刻に込まれた未来は、それが現実化されることはむしろ当たり前のことなのです。
そして、今回この方が私に相談してきた一番の理由は、ついにこの人は自分の夢を見てしまったのです。それも自分が交通事故で亡くなる夢を見たのです。しかも、道路に横たわった自分が感じているコンクリートの冷たさやこちらに近づいてくる救急車のサイレンの音がはっきりと脳裏に刻まれていたのです。そこで不安でいたたまれなくなって、私に相談してきたのです。
私はこの方に話しました。
「もし、間もなくあなたが交通事故に遭って亡くなることが、避けられない未来として運命的にあなたの人生に刻み込まれているなら、私はそれを感じ取ることができます。ただ、事故の中には本当に魔が差したように悪い偶然が重なって、突然に命を落としてしまうようなこともあります。まだ未来へつながっていく時間があるにもかかわらず、突然、不幸な偶然によってそのすべてが絶たれてしまうこともあります。こういった事故はあなたの人生をどれだけ見ても私は感じ取ることは出来ません」
私はこの方の未来を何度も霊視しました。するとこの方の未来の中に、お子さんが成長してご夫婦でお子さんの結婚式に出席している様子やお孫さんをあやしている様子が浮かんできました。そこで私は
「あなたが近い未来に亡くなることはありません。少なくてもあなたの未来にはお子さんの結婚式に出席したり、お孫さんをあやす時間がありますから」
と答えました。そして悪い偶然がどうか起こらないことを願いながら、「外を歩くときはくれぐれも慎重に、青信号でも注意して歩いてください」と伝えました。
きっとこのことによって何かのタイミングが少しずれたのだと思います。この方は1か月後に交通事故に遭って歩道の上に倒れて救急車で病院へ運ばれました。しかしけがの程度は軽傷で命にはまったく問題はありませんでした。結果的には自分の見た夢によって命を救われることになったのです。
