皆さんは“赤バス”をご存じでしょうか。地域や運行事業者によって赤バスを運行していないバスも多いので、ご存じない方もいると思います。赤バスは最終バスの別称で、同じく最終電車は赤電車とも呼ばれます。これは行く先を示す方向幕を赤灯を照らして表示しているためにこのように呼ばれています。同じく最終の1本前は青灯を照らして表示していますので、青バスとか青電車と呼ばれています。
都心では最終バスは夜11時ぐらいでしょうか。寝静まって静かになった暗闇の町中をボンヤリと赤い灯りをつけて走る最終バスは、見ていて気持ちの良いものではありません。実のところ、私は赤バスが好きではありません。
同じく深夜バスも嫌いです。深夜バスと言っても、東京~大阪間などを高速道路でつないでいる深夜の高速バスではありません。観光バスを使った高速バスには特に感情はありません。私が嫌なのは、ターミナル駅を深夜1時ごろに出発する路線バスのことです。これは駅と駅の間をつないだり、駅から郊外へ向かって深夜に運行しています。深夜バスは終電や最終バスに乗り遅れた人にはとても便利で助かります。ただ、深夜の1時とか2時ごろに真っ暗な町中をポツンと走る深夜バスも気持ちを不安にさせます。もっと言えば、単に嫌いなのではなくて、赤バスや深夜バスを見ると鳥肌が立って明確に身体が反応するのです。この身体の反応は危険を知らせるときの警告です。霊的に悪い場所や霊的に悪い状態の人に近づいた時の反応と同じです。
以前、とても人身事故の多い東武東上線で、終点を過ぎて車庫に向かう電車の中に、いるはずのない乗客を何人も見たことをこのブログで書きました。赤バスも深夜バスも同じ経験を何回もしているのです。しかも、不浄霊は私の存在をはっきりと認識します。私が自分を見えていることがわかっています。ですからわざわざ私を睨んだり、不気味にほほ笑んだりして私に威嚇してきます。
昨日も帰宅途中で、偶然赤バスに遭遇しました。真っ暗な町中をボンヤリ赤いライトを点灯した赤バスが、駅のロータリーを回って私の方へ進んできました。思わず目を背けたのですが、一瞬遅れて2体の霊と目が合ってしまいました。1体は窓側の座席にうつむいて座っていた中年男性です。この男性の霊は私を認識した瞬間に顔を上げてこちらを睨みました。何か大きな事故に遭ったのでしょうか。顔の右側半分が赤黒くえぐり取られて眼球がぶら下がっていました。もう1体は出口のドアの横に立っていた女性です。長い髪の毛の間から顔がのぞきました。口と鼻がありませんでした。顔の中心が大きくつぶれて凹んでいました。2体ともにバスとぶつかる交通事故に遭って、顔をつぶされて亡くなっている霊です。突然、事故で命を奪われたたために、現世に強く思いを残していていろいろなバスに乗り込んでは自分を探しています。こういった出来事は何百回経験しても慣れるものではありません。本当にびっくりしますし、この光景が目に焼き付いてしまうのです。
その前は深夜の3時過ぎに駅前で深夜バスに遭遇しました。車体が歪んでいるのですが、お客さんは何人も乗車していて、何事もなかったように私の前を通り過ぎていきました。しかも人間が何人も乗っているのに、生きている人間の温度が感じられません。気になって家に帰ってバス会社のホームページで確認しました。この時間帯に運行している深夜バスはありませんでした。皆さんも赤バスや深夜バスを見かけたら、少し注意して見てください。生きていない乗客が乗り込んでいることが時々あるのです。