アファメーションは、断言・確言・肯定を表す英語です。それも”宣誓”のような強い確約を意味しています。今はインターネットにはさまざまな情報が溢れています。本屋さんへ行けば、多くのジャンルの書籍が手に入ります。たとえば”スピリチュアル系”の本について、今は正しく邦訳された外国書籍や日本人の学者が自分の専門分野から捉えた精神世界の本なども容易に手に入ります。
私が子供の頃は、スピリチュアルという言葉さえありませんでしたから、魂や霊界についての本を探すと、それは四谷怪談と同じジャンルに置かれていました。諸事に精通した大人に魂や輪廻転生について尋ねると、「君が感じる魂とやらは足がついているのか?」と逆に質問されました。私が小学校高学年の頃に、東京に住んでいる叔父の家へ遊びに行きました。叔父の家では特にすることもなく手持ち無沙汰な時間を過ごしていました。私は叔父の家の近所の本屋さんへ行きました。そこには”自己催眠入門”というようなタイトルの本がありました。本の内容は今でいう潜在意識の活用法について述べたものでした。私は潜在意識の話にとても興味を持って、子供ながらに”これは人生に有用だ”と思いすぐに買って叔父の家へ戻りました。買ってきた本を居間に置いてテレビを見ている時に、叔父と叔母が私の本をめくり読みしたあとに私に声を掛けました。
「催眠術なんか覚えて、誰かに掛けようと思っているのか?」
私は突然、叔父と叔母の二人がかりで責められました。私は自己催眠は催眠術とは全く違うもの。自分の意識を良くして良い未来を作るものだと必死に訴えました。しかし、如何にせん、言葉の足りない小学生です。叔父も叔母もまったく理解してくれません。私は本の代金と引き換えに買ったばかりの本を取り上げられて、母親にこの顛末を報告されました。そして家に帰ると、母親から”私が何か良からぬことを考えている”と責められて説教をされたのでした。霊魂についても意識についても、私が子供のころは、そのような認識しかありませんでした。
科学の分野でも今は昔と比べものにならないくらい、さまざまな分野が発展しました。スポーツを例にとっても昔と今では真逆ぐらいにその認識は変わりました。私が子供の頃に入っていた少年野球チームでは、試合に負けると”うさぎ跳び”でグランドを1周させられました。今は股関節や膝関節を痛めるうさぎ跳びを練習に取り入れる指導者はほとんどいません。中学の頃に入った水泳教室では、バタ足をする足首にロープでバケツを縛り付けて泳ぎました。水の抵抗を受けることで筋力がアップするという理屈でした。今は逆に足首にフィンを付けて泳ぎます。それはキック力を強化したり、普通では出ないスピードを体感することが、タイムを縮めることにつながるからです。また、高校の頃に入ったアメリカンフットボール部では、夏の合宿でヘルメットをかぶって汗だくになりながらも水分を取ることが許されませんでした。水を飲むと汗が出る。汗が出ると疲れる。つまり、水を飲むと余計に疲れるから練習中は水分を取るなと言れたのです。今は高校でも大学でも、どのスポーツでも汗をかいたら水分を補給することは当たり前に行われています。本当に良い時代になったと思います。
今、本屋さんには、私が除霊や浄霊を行うときに実際に唱えているお経やマントラの書かれた本も普通に売られています。したがって、もし皆さんがそこに書かれたお経を覚えれば、私と同じように除霊ができるかのかと言えば、実際にはそうはいきません。マントラはそこに書かれた文字ではなく、声に出すこと(=音)がポイントになります。まずは憑依されている人や憑依しているものに有効なマントラをチョイスします。そして不浄霊が嫌がるトーンの声(周波数)を出して、マントラを唱えます。この声がとても重要なのです。その後は頭の中では言葉を追いかけるのではなく、できるだけ憑いているものと同調して、嫌がるマントラや印を武器に不浄霊と戦います。口ではマントラを唱えながら同時にさまざまな作業を行っていますが、最も重要なのは”この声(周波数)”なのです。(2)へ続く。