今はまだ夏休み真っ最中ですから、海や山へ行楽へ出かけた方も多いと思います。私はいつもの通り、特に正月休みもお盆休みもなく毎日、仕事をしています。ですから、どこかへ観光で出かけるということ自体が、もう何十年間もありません。ただ、ニュースを見ると、海や川で命を落とす水の事故が毎日のように伝えられています。私はもう何十年間も海や川へ行楽に行くことはありませんが、それでも心の中にトラウマのように水に対する恐怖心が残っています。
実際に水の事故で死にかけたことは若いころに1度だけあります。以前、このブログでも紹介しましたが、鎌倉の七里ガ浜海岸で、夜明け前の朝方に、離岸流に乗ってしまい沖まで流されたことがあります。ひと波ごとに海中に巻き込まれて、浮上して海面で息を吸うと次の波でまた海中に巻き込まれる。こんなことを何十回と繰り返しました。そのとき目に映った鉛色の景色はしっかりと脳裏に焼き付いています。溺れて亡くなる人はきっとこんな景色を見ながら意識が遠のいていくのだろうと、そんなことを考えていました。その時は奇跡的に救われて救急車で病院へ運ばれましたが、すぐに退院することができました。
ただ、トラウマになっているのはこの事故ではありません。救急車に乗るような大事には至っていませんが、川や海で泳いでいる時に、得体の知れないものに足を掴まれて、水中に引きずり込まれたことが何度もあるのです。しかもその確率は50%をはるかに超えて、霊的な間口が広がってからは、ほぼ毎回のようにその得体の知れないものに遭遇していたのです。それはホラー映画やホラー漫画に描かれている”半魚人”のような存在です。全身は緑色がかって、人間の顔が腐って崩れたような顔をしています。目が異様にギラギラと輝いています。海の中で溺れて死んだ人のご遺体が、何十年間も浮かび上がらずに海中を漂ったとすれば、顔や体の肉はやがて溶けてドロドロになります。骨格だけを残した”人間もどき”が、目だけを光らせて水の底からやって来るのです。毎回、やってくるのはこの”人間もどき”です。
そんなときは、いつも藁をも掴む思いで、印を結びながら除霊で用いるマントラやご真言を唱えます。すると、人間もどきは、足を掴んでいた両手を離して水の底へ消えていきます。除霊のマントラやご真言が有効だとすれば、その正体は元は人間だった不浄霊の類だと思います。こんなことが毎回のように続いたため、私はもう20年以上は海や川へは入っていません。
考えてみれば世界中の海は海水を通してすべてつながっています。そして海に流れ込む川も同じようにつながっています。人間の歴史の中で戦争や事故で海中で命を落とした人は、これまでに何億人いるのでしょうか。ご遺体も発見されず、無念な死に方をした人の魂は、現世に執着してスムーズにあの世へ上がることができません。そんな不浄霊が水の中にはうようよしているのです。
そのようなところに、霊的な間口の広い人が入れば、無意識のうちに不浄霊を呼び込んでしまいます。不浄霊は間口の広い人をちゃんと認識しています。ですから間口の広い人を見つければ、救いを求めてその人にすがりついてくるのです。皆さんもしっかりと注意してください。水の中は地上よりもはるかに危険にあふれた世界なのです。