私のように、日常的に霊的なものの影響を感じながら生きていると、そこからしばしばさまざまな”警告”を感じ取ることがあります。その感じ方は様々で、どのような出来事が襲ってくるのか、明確にその実体が伝わってくることもあれば、単に胸騒ぎがしたり、嫌な予感がぬぐえなくて、このまま進んではいけないと気付かされることもあります。

 

東日本大震災の時、私は午後2時から出張鑑定の予定が入っていました。何度もうかがっているお宅でしたので、いつものように車で出かけようとしてました。準備を整えて家を出ようとしていた時、ひどい不安感や苛立ちが沸き上がってきました。その嫌な気持ちはどうしてもぬぐえません。大地震や津波が襲ってくるところまで、明確に感じ取れたわけではありません。ただ、何か大変な自然災害が起こるような気がして、どうしてもその不安感を払拭することができませんでした。仕事の予定をキャンセルすることは、よくよくのことが無ければありませんが、私は自分の感性に逆らうことができませんでした。そして意を決してお相手の方へ連絡を入れて、この日の出張鑑定を延期しました。そして3月11日の14時46分に未曾有の大災害が発生したのです。

 

昨日は、これから始まる浄霊の下準備のために車で新潟まで往復してきました。浄霊を行うような場合は、霊的な問題の中でもかなり強く影響が出ているケースになります。軽い霊障で浄霊を行うことはありません。しかも今回は”廃神社”が絡んでいますので、一筋縄で解決できるような問題ではありません。その点は覚悟して、パワーストーンや経本を持参して車に乗り込みました。

 

練馬から関越自動車道に乗った時は天気は曇っていました。しかし、北へ向かって車を進めるうちに、雨が降り出して天気はどんどん悪くなっていきました。私はこういったケースで過去にさまざまなトラブルに見舞われたことがあります。私は両手でしっかりとハンドルを握り、往復700キロの運転を注意深くスタートさせました。

 

途中、赤城高原のサービスエリアで最初の休憩を取りました。しばらく外の空気を吸った後に、運転を再開しましたが、山間部に入ったためか雨は一段と激しくなりました。ここから群馬県と新潟県の境にある関越トンネルまで、ワイパーを最速にしてもほとんど前は見えません。路面には水が溜まっていて、たびたび滑りながら車を進めました。私はひどい胸騒ぎが続いていたので、これから先の道のりに何か悪いことが起こることは感じていました。心の中ではそれが大事故などにならないことを願うばかりでした。

 

そうしているうちに何とか関越トンネルに辿り着きました。このトンネルは長さが約11キロあります。2015年に東京の山手通りの地下に全長約18キロの山手トンネルができるまで、日本一長い自動車用のトンネルでした。トンネルの中はうす暗いので運転はしづらいものですが、豪雨が上がったため、とても楽にトンネルを抜けることができました。そしてトンネルを抜けると空は晴れ渡っていました。

 

私は思わずホッとしました。天気は良く、道路も乾いていて視界も良好です。とても大事故を想像できるような状況ではありません。ただ、このころから何度か意識が飛んでいました。目はしっかりと前を捉えているのに、気が付くと一瞬で1~2キロ進んでいるのです。そして私を現場へ向かわせない力か、最初のトラブル私に降りかかりました。(2)へ続く。