他にも変わったケースがありました。その方も女性ですが、霊の影響を受けている時は、自分の周囲の人が激しく咳き込んだり、くしゃみが止まらなくなったりするのです。皆さん、風邪をひいているわけでも、気管支を悪くしているわけでもありません。その人が近づくと突然、咳が出てそれがいつまでも続くのです。

 

この方はこのために子供の頃は友達からよく”病原菌扱い”されて、仲間外れになりました。先生からも白い目で見られたことがあって、自分の口にはいつも大きなマスクをして学校へ通っていました。もし自分が何かを移していたらいけないので、いつも自分の体調管理に気をつけていいました。自分の身体はまったく異常はないのですが、周囲の人が反応してしまうのです。交際していた彼氏からは、シックハウス症候群を疑われて、自分の部屋は常に掃除をしてピカピカにしていました。それでも彼氏の咳が止まらないために、引っ越しをしたこともありました。しかし、家を引っ越しても咳は収まらず、一緒に彼女と外でデートしている時にまた咳が出てしまいます。結果的には彼氏からも気持ち悪く思われて別れることになりました。

 

今では周りの誰かが咳をすると、自分も咳をして被害者のふりをしてごまかしています。会社の中で誰かが咳をしただけで、それに強く反応してしまい気持ちが休まることがありません。この女性もこの霊障が原因で会社を何社も代わっています。今もいつバレるのかと怯えながら働いています。

 

同じように霊に憑依されると自分ではなく周囲の人に病気や事故、トラブルなど悪いことを引き起こしてしまうという方がいました。その方は婚約をした方と結婚寸前になって婚約を解消したことが3回あります。この理由は相手の男性の失業や病気、男性のご家族が亡くなったことなど、すべて男性側の理由によるものです。

 

交際を始めた当初はあまり問題は起こりません。交際を続けるうちに相手の男性をどんどん好きになっていくと必ず相手側に何かトラブルが起こるのです。学生時代は交際をしたサッカー部の男性が、試合の直前になって交通事故で骨折をして試合に出られなくなったことがありました。高校3年の時に付き合っていた男性は、大学受験の直前にインフルエンザにかかって志望校の試験を受けられませんでした。自営業で羽振りの良かった彼氏は、取引先が倒産して突然、資金繰りができなくなりました。とてもかわいらしくて男性に人気がありそうな女性です。しかし、このようなことが続いた結果、自分でも男性との交際には非常に憶病になってしまい、40歳を過ぎた今、自分にはパートナーは一生出来ないと言って泣いていました。自分自身に痛みが伴わなくても、ここまで憑依した方を追い込んで人生を台無しにされることもあるのです。

 

いつも思うことですが、霊の問題は常に理不尽に降りかかります。本人が何ら悪いことをしていなくても、ご先祖に何ら問題が無くても霊的な波長が不浄霊と合ってしまえば、それだけでこれだけ辛い状態に追い込まれます。浄霊では現世に執着している不浄霊の成仏を念じて祈ります。ただ、除霊ではあまりの理不尽に心の怒りを抑えられなくなる時もあります。