お正月ですから、縁起の良いテーマを取り上げようと思いましたが、寒川神社の次に思い浮かんだのは”富士山”です。そもそも山岳信仰は日本に限らず世界中あります。ネパールやチベット、ペルーなどが有名です。日本でも出羽三山や御岳山、大山や白山など、各地に信仰の対象となる山はあります。山岳信仰は自然環境に対する畏怖や恐れ敬う気持ちが発展したもので、信仰の対象となる山や川、森には、神聖な力があるとされています。私はいつもお話ししているように、パワースポットを探すことがある意味、ライフワークになっていますので、出羽三山を始めとして山岳信仰のある山にはいくつか登っています。いずれの山も、人々の信仰を集めるだけあって、パワースポットとしても一級品です。富士山本宮浅間大社を総本宮とする浅間信仰では、富士山の山頂を含む八合目以上を境内としていて、全国に1300の浅間神社が分布しています。
ちなみに富士山の山頂は国有地とされていた時期もありましたが、明治以降に何度も裁判で所有権が争われ、現在では最高裁の判決が確定していて、気象観測所や登山道などを除く八合目以上のほとんどは、富士山本宮浅間大社の私有地になっています。
私は神奈川県出身で東京都在住ですから子供の頃から富士山を眺めて育ちました。富士山は日本一の高さを誇る山ですから、地元の静岡県や山梨県にとどまらず、東京・埼玉・千葉・茨木でも空気の済んでいる冬には眺めることができます。地球は丸いので距離が遠ざかれば、いずれは地平線へ隠れてしまいますが、計算上は、遮るものさえなければ219キロ先まで富士山を見える計算だと言います。今では富士山が見える最遠地は和歌山県の色川富士見峠でその距離は323キロだそうです。
さて、その富士山ですが、私は若いころに一度だけ山頂へ登ったことがありますが、信仰の対象となるだけの素晴らしいパワーを実感しました。今は観光地化してたくさんの人が訪れることで、パワースポットとしてはかなり汚されてしまいました。しかし、忍野八海を始めとして、富士山周辺にはいくつものパワースポットや良い水の湧き出る場所が点在しています。
昨日は自分で作った朝食を一人で食べながらテレビで箱根駅伝を見ていました。私の出身校は以前は箱根駅伝を6連覇したこともある強豪大学でしたが、ここ20年ぐらいは予選会を突破できないこともあるほど低迷しています。そんな母校が、2区の終盤まで何と先頭を走っていたのです。最終的に往路は10位以下に沈みましたが、私が生きているうちに母校が一瞬でもトップを走る姿を見れるとは思っていませんでしたので、正月早々に良い夢を見させてもらいました。
そして3区で戸塚中継所から平塚中継所へ向かう区間では、ルートが国道1号線から海沿いの国道134号線へ移ります。そして選手たちが全力で走る先には、真っ白な雪をかぶった大きな富士山が見えてきます。左手には真っ青な海の波間に新春の陽光がきらめいています。雪化粧した富士山の白と紺碧のコントラストの中を突き進む若人のエネルギーにはいつも感動させられます。ひたむきに走る選手たちの思いを感じて、今年も自分にできることは、誠実に粛々と対応していこうと改めて思いました。