埼玉県さいたま市の西部、荒川の河川敷に秋ヶ瀬公園があります。ここは軟式野球場11面、ソフトボール場6面、サッカー場2面、ラグビー場1面、テニスコート22面の他、バーベキューのできる炊飯場が50区画、駐車場は約千台の駐車が可能なかなり大きな公園です。週末ともなれば、グランドやバーベキュー場から明るく元気な歓声があふれ、スポーツを楽しむ多くの市民の憩いの場になっています。
私は自分の生活があまりにも運動不足で不健康であることを自覚しています。お盆もお正月も仕事は入っていますし、仕事は除霊にしても、ご相談にしても座ってお答えしますので、ほとんど体を動かしません。また、霊障を受けやすいので、移動はほとんど結界を張っている車を使っています。つまり、1年中、ほとんど体を動かすことなく生活しているのです。
そこで運動不足の解消も兼ねて、10数年前から地元の野球チームにメンバー登録していて、毎年、3試合ぐらいは試合にも出場しています。土日も仕事が入っていることがほぼ100%ですので、何とか3~4時間、空き時間を作って体を動かしています。この秋ヶ瀬公園は、何度か試合で訪れています。グランドは整備れていてきれいです。周囲はバードウォッチングのできる森に囲まれています。公園全体に明るく健康的な空気があふれています。
ただ、この快適な空気は、周囲が暗くなると様相が一変します。特にグランドの周囲にある森の中に足を踏み込むと、池や沼がいくつも点在して、雨が降れば1週間ぐらいは水たまりが解消できずに小道をふさいでしまいます。私は試合の合間の待ち時間には、体を動かすためにこの森の中の小道をずっと散策しています。最初のうちは気持ちの良いウォーキングも、森の奥へ入り、大きくねじ曲がった木の枝が四方八方から伸びている湖沼周辺は不気味な雰囲気に覆われてきます。
特に冬場は午後4時を過ぎれば、周りは薄暗くなります。薄暗さの中で歩く森の中は、グランドで野球をしている時とは全くの別世界です。実際、足にまとわりつくねじ曲がった小枝や草が、人の手に見えたことは一度や二度ではありません。体は頭よりも敏感に反応しますので、こんなときの私の身体は、心霊スポットにいるときと同じように緊張して、霊感の感度は研ぎ澄まされてきます。また、そうなると、森の木々の隙間からこちらをじっと見つめている視線を感じたり、沼の水面にぼんやりと浮かんでいる不浄霊の顔に驚かされることもあります。これはこの場所で亡くなっている人が何人もいることに他なりません。
私はこの公園で誰かが殺されたような事件は記憶にありません。ただ、不浄霊が何体かいるということは、おそらくここで自殺した方が何人かいるはずなのです。私は確認のためにネットで秋ヶ瀬公園を検索してみました。するとやはり、ここは心霊スポットだとする記事もいくつか出ているのです。
昼間はここでスポーツを楽しむ人たちのポジティブな思い(=念)にあふれて気付かなくても、日が暮れて人々がいなくなると、途端に別の顔が現れて牙をむいてくることもあります。皆さんも夜になると昼とは違った様相を示す場所があることも覚えておいてください。