昔は”お家騒動”と言われるように親が子を殺したり、子が親を殺したり、兄弟で殺し合ったりすることがしばしばありました。その大きな理由は相続の問題があります。今は父親が亡くなったときには、配偶者が遺産の半分を相続して、残り半分を子供たちで等分することが民法で規定されています。昔は、家を継ぐのは長男でしたので、遺産のすべては長男が相続していました。配偶者や弟、そして女性の子供は家督を継ぐ権利はありませんでした。したがって何億という資産を持っている家の相続でも、遺産はすべて長男が継承して、妻や弟には1円もお金は入らないのです。
人間は誰でも欲を持っています。もし、皆さんが次男であった時、「長男が亡くなれば、家の財産や権力もすべて自分のものになるのに」と考えることはないでしょうか。その悪魔のささやきに心が動かされた瞬間、お家騒動という悲惨な出来事が発生してしまうのです。また、大名家のような大きな家はもちろんのこと、資産のある家では使用人を使っています。その使用人や家の関係者が次男や三男をそそのかしたり、親が子供に追いやられることを恐れて家族を亡き者にしようと企てることもあります。
私はしばしば浄霊を行います。今も浄霊を実行中です。霊の問題は基本的には霊と自分の霊的な波長が合うことで起こります。そこに因縁因果や理由はないのです。ですから霊の悪影響を受けている人には除霊を行って霊を祓います。除霊では憑いている霊に対して相当に不快な思いをさせることで霊をはがしていきます。祓われた霊は憑依している人から離れますが、そのまま現世にとどまります。それでもまた不快な思いをさせられたいとは思いませんので、再びその人に憑依することはめったにありません。ただ、何かの理由や因縁因果があって憑依している場合、祓われた霊は現世にとどまっていますので、その理由によって再び憑いていた人の元に戻ってきます。これでは何度も除霊を繰り返すことになりますので、霊を祓うだけではなく、祓った上であの世まで押し上げます。あの世へ上がった霊は、輪廻転生のサイクルに入りますので、再び現世に戻ってくることは出来ないのです。この作業を浄霊と呼んでいます。したがって浄霊を行うケースでは、霊が憑依することに例外なく何かの因縁因果や理由が存在します。
浄霊を行うようなケースでは、非常に重い理由があります。その理由の中で家族によって殺されたというものは数多くあるのです。言い方を変えると、家族間のいさかいは他人よりも深く刻み込まれ、その恨みは100年を過ぎても消えることはないのです。