先日、除霊をして結界を張った家があります。その家は2つの廃神社の間にあって、この廃神社の間には大きな霊道ができていました。そのためさまざまな形で不浄霊の影響が出ていました。いわゆるラップ音も夜になるとしばしば鳴り出していますが、その音は普通の”パチン”というレベルではなく、文字にすると”ドカン”に近いような大音量だと言います。近くで事故があったのかと思って外を確認したり、室内が揺れることもあったそうです。

 

廃神社は霊的な意味では、最悪の場所です。皆さんも、もし見かけても絶対に近づいたり、ましては中へ入っていはいけません。よく地方へ行くと、管理する神職がいなくなってしまい、捨てられて朽ちている神社を見かけることがあります。このような状態の神社は悪いものを強力に引き寄せます。私は何人もの人が廃神社の境内にある同じ木にロープをかけて自殺をしてしまった場所をいくつも知っています。私が行った家は、そんな最悪の廃神社に挟まれた場所ですので、強い霊障を受けることも致し方ありません。

 

この家の奥さんは霊的な間口が広いので霊道の通っているこの家の中で、さまざまな霊から何度も影響を受けています。ただ、奥さんが言うには、自分を激しく攻撃してくるような質の悪いものがやってきたとき、一緒に寝ている2歳になる息子さんがしばしば助けてくれるそうです。

 

一軒家の2階で奥さんは寝ています。悪いものがやってくるときは、電気を消して眠ろうとしたときに、1階から物音が聞こえてくるそうです。それは1階の玄関だったり、台所だったりします。ただその音が聞こえてくると、必ず金縛りに遭ってしまうそうです。身動きできない状態で布団の中に入っていると、物音がやがて足音に変わります。人が廊下を歩いている”ミシッ、ミシッ”という音が聞こえ、その音は階段までやってきて階段を上がり、寝室の前でいったん止まります。この足音は一人ではなく、複数であることもあるそうです。そこで恐る恐る目だけ開けてみると、人影が立っていたり、生きている人間と同じように見える人間が足を全く動かさないで自分の方へ”ズズズッ”とにじり寄ってきます。

 

奥さん本人は金縛りで体は動きませんし、声も出せません。このままでは襲われるのではないかと恐怖でいっぱいになった時、息子さんが火が付いたように大声で泣きだすのだそうです。そしてその瞬間、金縛りは解けて、目の前まで迫っていた人間は消えているそうです。息子さんは生まれて間もないころから、こうやっていつもこうしてお母さんを助けてくれるのだそうです。

 

乳幼児は大人のように知識も人生経験もありません。生きるすべを持たない乳幼児は、その代わりに大人よりもはるかに敏感な霊的感覚を持っているのです。それは悪いものの存在を感じ取るだけでなく、それらのものに対抗したり、祓う力も備えているということです。そんな乳幼児も成長して知識や人生経験を積んでいくようになると、それと引き換えに霊的な感覚は失われていきます。現代社会では、霊的な感覚にしたがって生きていくよりも、知識や人生経験にたよって生きていく方が、多くの場合、幸せに生きれるからです。

 

赤ちゃんは一見すると親の庇護がなければ生きていくことができない弱々しい存在に思えるかもしれません。でも、赤ちゃんが持つポテンシャルは、親の力の何十倍もの大きなパワーを秘めているのです。